韓国の若い世代の間で、中国に対するイメージが否定的であることが再び明らかになった。
【注目】「好きな国なんて存在するの?」日本人、9割近くが“中国嫌い”
端的にいえば、韓国では若い人ほど中国を嫌う傾向があるという結果だ。
ソウル大学国家未来戦略院と『朝鮮日報』がKSTATリサーチに依頼し、2月25~26日に実施した政治認識調査の結果が興味深い。
中国を「支援」「協力」「警戒」「敵対」のうち、どういう対象と考えるかを尋ねた質問に、18~29歳では72%、30代では68%が「警戒・敵対」と否定的に回答した。
40代が56%、50代が49%、60代が45%、70代が51%であることを踏まえると、20~30代の中国に対する否定的な割合の高さが際立つ。
国別の好感度調査(100点満点)でも、同じ結果が出ている。
中国に対する好感度は、20代が29点、30代が30点にとどまった。これは北朝鮮への好感度(20代28点、30代28点)とほぼ同じ水準だ。
一方で、日本に対する好感度は、20代が46点、30代が41点で、若い世代ほど高く表れた。40代は38点、50代は35点、60代は40点となっている。
このような結果は、他のアンケート調査でも明らかになっている。
例えば、韓国教育部傘下の東北亜歴史財団が韓国リサーチに依頼し、2024年7月22~30日に全国18~39歳の男女1000人を対象に実施した調査結果だ。
それによると、18~39歳の韓国男女の中国に対する好感度は、わずか10.1%に過ぎなかった。反対に否定的な回答は86.2%に達している。
見逃せないのは、日本でも同様の傾向が見られる点だろう。
日本の言論NPOと中国国際伝播集団が昨年10月中旬から11月上旬にかけて実施した世論調査で、「中国に対して良くない印象を持っている」という日本人回答者が89.0%に上った。
これは前年の92.2%から微減したものの、日本人の9割近くが中国に悪印象を抱いており、韓国の傾向とも共通する。理由としては「たびたび尖閣諸島周辺の日本領海や領空を侵犯しているから」「国際的なルールと異なる行動をするから」が上位だった。
いずれにしても、韓国では若者の中国への否定的な感情が広がっている状況だ。現在の複雑な政治状況にも中国が深く関わっているとの見方も相まって、この傾向は続くと見られている。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
■なぜ韓国では若い人ほど中国を嫌うのか、高まる“反中感情”のワケ
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