韓国与党「国民の力」の大統領選候補選びが「キム・ムンスvsハン・ドンフン」の二者対決へと絞られ、本格的な勢力争いが過熱する雰囲気となっている。
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特に党内の主流である親・尹錫悦(ユン・ソンニョル)系の議員たちは「ビッグテント(大連合)」を叫びながら、キム・ムンス候補に力を与えている様子だ。
これに対しハン・ドンフン候補は、彼らを意識したかのように「李在明(イ・ジェミョン)共に民主党大統領候補に勝つことより、既得権と党権がより重要な人たちがいるようだ」と一喝した。
来たる5月3日に予定されている「国民の力」大統領候補の最終選出を前に、党内ではキム・ムンス候補に対するリレー式の支持宣言が続いている。
第2次予備選で脱落したホン・ジュンピョ前候補の選挙キャンプに属していたユ・サンボム、キム・デシク、ペク・ジョンホン、キム・ウィサン議員は4月30日、キム・ムンス候補支持を表明する記者会見を開いた。
ここにキム・ソンドン、カン・ヒョサン元議員など、院外党協委員長50人余りも支持を表明した。
キム・ムンス候補は同日、ホン・ジュンピョ前候補側の人物たちを直接歓迎し、「立派な方々がたくさん来てくださった」と称えた。これに対し、ホン・ジュンピョ前候補のキャンプで総括状況本部長を務めたユ・サンボム議員は、「キム・ムンス前長官が『ビッグ単一化』『ビッグテント』を主張し、それが今日の保守候補の唯一の勝利の方程式だという点に共感する」とし、「キム・ムンス候補の善戦と勝利を祈る」と応じた。
第1次予備選で脱落したナ・ギョンウォン議員も同日午後、国会で自身のキャンプにいた関係者たちとともに、キム・ムンス候補支持を公式に宣言した。
ナ・ギョンウォン議員は「大統合のビッグテントを積極的に実現し、自由と法治を守るためのすべての勢力を一つに溶かしこめる溶鉱炉のようなリーダーシップが必要だ」とし、「我が党と支持勢力を一つに統合し、『反・李在明』ビッグテントを作ってくれる候補だ」と強調した。
京畿道知事や6選議員などを歴任した政治の重鎮であるイ・インジェ元議員をはじめ、元議員203人もキム・ムンス候補の支持リストに名を連ねた。イ・インジェ元議員はこの日、キム・ムンス候補への支持を宣言し、「キム・ムンス候補がこれまで積み上げてきた底力が今日の結果をもたらした」とし、「李在明候補に勝てるよう、私も犬馬之労(国家に忠誠を尽くすこと)を尽くす」と語った。
このような親・尹錫悦主流層の動きは、既得権を守ろうとする損得勘定から出たものだという分析もある。大統領選出馬が有力視されるハン・ドクス大統領権限代行兼国務総理側でも、キム・ムンス候補との一本化がより円滑に進むと期待されていることから、彼らを軸に新たな主流勢力に脱皮しようという計算があるという見方だ。
これに対し、ハン・ドンフン候補は不快感を隠さなかった。
彼はCBSラジオのインタビューで、ホン・ジュンピョ前候補がフェイスブックを通じて「大統領選より党権にしか目がない人々。まるで孤島で一人きりで大統領選を戦っている気分だ」と述べた発言に言及し、「既得権、党権を守ることが李在明に勝つことより重要な人たちが確かにいるようだ」と語った。
彼はKBSラジオのインタビューにも出演し、「ホン・ジュンピョ前候補を支持していた党内勢力がキム・ムンス候補支持を宣言している」という進行役の質問に対し、「我々の既得権政治家の中には、大統領選で勝つことを考えているのではなく、大統領選に敗れた後にどうにかして党権を手に入れようとしている人たちがいるようだ」と語気を強めた。
ハン・ドンフンキャンプの特報団長を務めるキム・ジョンヒョク元「国民の力」最高委員もフェイスブックで、「支持していた候補が落選したとたん、光の速さで他の陣営に飛び移った親・尹錫悦たち」と批判し、「最低限の人間的道理というものがあることを知っているのか」と問いかけた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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