年末に知っておきたい!「ヒットor惨敗」で振り返る韓国ドラマ総決算【2025年版】

2025年12月29日 話題 #ドラマ
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2025年も数多くの韓国ドラマが放送されたが、視聴率という明確な数字で見たとき、真の“勝ち組”となった作品と放送局はどこだったのだろうか。

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韓国地上波3社のKBS・MBC・SBS、そして『愛の不時着』『涙の女王』などのヒット作を輩出したケーブルチャンネルtvNの4局を軸に、2025年の韓国ドラマ界を振り返る。

苦戦が続いたKBSとMBC

まず、公共放送として“韓国のNHK”とも称されるKBSは、厳しい1年となった。

KBSは2025年、『怪しい彼女』を皮切りに、『キキキキ』『ヴィランの国』『24時ヘルスクラブ』『主役の初体験、私が奪っちゃいました』『僕の彼女がイケメンになりました』など多彩なジャンルのドラマを放送した。しかし、視聴率・話題性の両面で突出したヒット作は生まれなかった。

こうした不振を受け、9月には水木ドラマ枠を廃止。週末のゴールデンタイムに週末連続ドラマと土日ミニシリーズを集中編成するという大胆な改編に踏み切った。

その第1弾として注目を集めたのが、マ・ドンソクの地上波復帰作『TWELVE トゥエルブ』だ。ほかにもソ・イングク、パク・ヒョンシク、イ・ジュビン、ソン・ドンイル、コ・ギュピルといった豪華キャストが話題を呼んだが、結果は振るわず、視聴率は2%台(ニールセンコリア全国基準)に低迷。初回8.1%という好スタートからの急落は、作品内容への厳しい評価を浮き彫りにした。

後続作の『ウンスのいい日』も最終回で4.9%にとどまり、イ・ジェウク、チェ・ソンウン主演の『ラストサマー 初恋の再生』に至っては、1~2%台を推移したまま12月7日に1.7%で静かに幕を下ろしている。

TWELVE
『TWELVE トゥエルブ』(画像=KBS)

MBCもまた、厳しい結果を突き付けられた。

2025年、MBCは『モーテル・カリフォルニア』『アンダーカバーハイスクール』『バニーとお兄さんたち』『労務士ノ・ムジン』『メリー・キルズ・ピープル』『月まで行こう』『この川には月が流れる』『親切なソンジュさん』『太陽を飲み込んだ女』と、計9本のドラマを放送。しかし、2桁視聴率を記録した作品は1本もなかった。

最高視聴率は『アンダーカバーハイスクール』第4話の8.3%。とりわけ『バニーとお兄さんたち』は全12話中7話が0%台という衝撃的な結果に終わった。イ・ボヨン主演の『メリー・キルズ・ピープル』も初回3.2%がピークで、最終回は1.2%まで下落している。

そのため今年は、別の意味で「MBC演技大賞」の受賞者の行方が読めないと言えるだろう。

アンダーカバーハイスクール
『アンダーカバーハイスクール』(画像=MBC)

安定感を見せたSBS、頂点に立ったtvN

地上波3社の中で健闘したのは、SBSだった。

SBS最大のヒット作となった『埋もれた心』は、最高視聴率15.4%を記録。2兆ウォン規模の政治裏金口座をハッキングした男が、自身を追い込んだ巨大な悪に立ち向かう復讐劇で、パク・ヒョンシクの熱演も高く評価された。

このほかにも、『わたしの完璧な秘書』(12.0%)、『鬼宮(ききゅう)』(11.0%)、『私と結婚してくれますか?』(9.1%)、『カマキリ』(7.5%)、『TRY ~僕たちは奇跡になる~』(6.8%)などが安定した数字を残し、放送中の『復讐代行人3~模範タクシー~』も第8話で12.3%と好調を維持している。社会現象級の大ヒットこそなかったものの、ジャンルの幅広さと安定感が際立つ1年だった。

埋もれた心
『埋もれた心』(画像=SBS)

では、tvNの2025年はどうだったのか。

話題を集めたのは、制作費500億ウォンを投じたイ・ミンホ、コン・ヒョジン主演の『星がウワサするから』の失敗だ。最高視聴率は第2話の3.9%で、1%台を記録した回もあり、大型企画としては厳しい結果に終わった。その後の『ジャガイモ研究所』『離婚保険』も2~3%台にとどまっている。

一方で、『賢い医師生活』のスピンオフ『いつかは賢いレジデント生活』(8.1%)を皮切りに、『未知のソウル』(8.4%)、『瑞草洞<ソチョドン>』(7.7%)、『シン社長プロジェクト』(9.1%)、『テプン商事』(10.3%)と、着実に結果を残す作品も続いた。

2025年のtvNを象徴する1作が、『暴君のシェフ』だ。最終回で17.1%を記録し、歴代tvN土日ドラマ視聴率ランキング5位にランクイン。さらにNetflix非英語圏TVショー部門で2週連続1位を獲得するなど、tvNドラマとして初の快挙も成し遂げた。

本作で少女時代のユナはシェフ役を好演し、女優としての実力を改めて証明。撮影開始直前に投入されたイ・チェミンも、期待以上の存在感を示した。

暴君のシェフ
『暴君のシェフ』(画像=tvN)

2025年は、地上波3社とtvNでドラマ成績の差がより鮮明になった1年だった。視聴率と話題性が交錯するなか、年末の演技大賞でどの作品と俳優が評価されるのか。その行方もまた、韓国ドラマ界の現在地を映す指標となりそうだ。

(記事提供=スポーツソウル日本版)

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