中心メンバーである宮脇咲良の日本語のコメントが韓国で誤訳され、思わぬ誤解を生んでしまったのだ。
そもそも日本語と韓国語は、翻訳しづらい言葉が多い。わかりやすい例は、日本語の「ヤバい」だろう。
韓国語には「ヤバい」に対応する言葉が存在しないため、文脈から意図を判断して、「テバク(最高)」や「クェンジャンハダ(すごい)」などと訳すしかない。
例えば、韓国には藤井美菜、RUIなど、現地で活躍する日本の芸能人たちも多い。
彼女たちをはじめ日本の芸能人たちのインタビューが韓国メディアで紹介される場合なども、そのまま「ヤバイ」と日本語で綴られ、その後に「“ヤバイ”とは、“最高”や“おかしくなっちゃう”という意味」などと説明が付け加えられることもあるのだ。
そのほかにも翻訳が難しかったり、日本語と韓国語でニュアンスが異なる言葉は多いが、そんななかで宮脇咲良が『PRODUCE48』で語ったコメントも、誤まって翻訳されてしまった。
宮脇咲良は番組開始当初、多くの日本人候補者が最低のFランクの評価を受けたことに対して「悔しい」とコメントしたが、そのコメントが多くの韓国メディアで「プナダ」と訳され報じられたのだ。
「プナダ」とは、「自分は悪いことをしていないのに、誰かのせいで嫌な目にあって悔しい」というときに使う言葉だ。何か被害に遭ったときに、特定の相手や状況に対して憤る感情を表す。
つまり、宮脇咲良が口にした「悔しい」は、「日本人を負かした韓国人や韓国の番組に腹が立つ」に近いニュアンスで韓国で伝えられていたのである。
『PRODUCE48』ウオッチャーでもある旧知の韓国人記者仲間によると、当時は宮脇咲良のコメントが「プナダ」と翻訳されて報じられると、一部では批判的な声も上がったという。
結果的に宮脇咲良は最終順位で日本人トップの2位に入り、最終メンバー入りを果たしたが、当時、韓国メディアの誤訳が宮脇のイメージダウンを招いたのは間違いないだろう。
もっとも、同様の例はこれまでにも何度もあった。