まず、記憶に新しいのが前回の2018年ロシア大会だ。
当時、韓国代表はグループステージでスウェーデン、メキシコに連敗し、早々に決勝トーナメント進出の可能性が絶望的となる。最終節では前回王者かつ世界1位のドイツを2-0で破る大金星を挙げたが、結果的にグループ敗退に終わった。
それでも、勝利したドイツ戦は“カザンの奇跡”と呼ばれるなど、人々に感動をもたらした試合に。帰国時も空港で500人近いサッカーファンの歓声の中で出迎えられたが、敗退の結果に怒った一部のファンが突発的な行動に出る。
空港到着後、韓国サッカー協会のチョン・モンギュ会長とソン・フンミンが挨拶をしている途中、選手や監督が並ぶステージには“生卵”が投げつけられた。生卵は選手たちの前に落ち、中身や破片がレッドカーペットの上に飛び散った。
幸いにも選手たちに被害はなかったが、突然の出来事に周囲は一時騒然。ちなみに、生卵とともになぜか“ユニオンジャック柄のクッション”も投げつけられていた。
『国民日報』が生卵を投げた当事者に取材したところ、その人物は「記者や国民が見るところで、協会と監督に“ショック療法”を与えようとした」と、あくまで自身の行動を正当化していたという。
過激なファンによる行動には「処罰すべき」との声も挙がったが、空港警察は韓国サッカー協会の判断に基づき、事件の捜査に着手しないことを発表している。