リュ・ヒョンジンは8月2日、本拠地ロジャース・センターで行われたボルチモア・オリオールズ戦で先発登板し、5回80球を投げて9被安打(1被本塁打)、1四球、3奪三振、4失点を記録してマウンドを降りた。
なお、チームは3-13で大敗した。
昨年6月2日のシカゴ・ホワイトソックス戦を最後に、肘の負傷しによりトミー・ジョン手術を受けてシーズンアウとなった。今回がちょうど14カ月ぶり、426日ぶりの先発登板だった。
リュ・ヒョンジンは1~2回に乱調を見せたが最少失点で封じ込め、クオリティスタートを目前にして降板した。
同日、ストレート33球、チェンジアップ22球、カーブ20球、カットボール5球を投げた。最速は146.4km、平均球速は143.2kmを記録した。マウンドを降りる際にはホームファンのスタンディングオベーションを受けていた。
初回からブルージェイズとリュ・ヒョンジンは険しい道のりを余儀なくされた。
リュ・ヒョンジンは先頭打者アドリー・ラッチマンに投げた1球目から右中間への二塁打を許した。直後、ライアン・マウントキャッスルに3球目を打たれ、適時二塁打を打たれ先制点を与えてしまった。リュ・ヒョンジンが投げたボールはわずか4球に過ぎなかった。
その後もアンソニー・サンタンダーに初球で左前安打を許し、無死一、三塁の危機に追い込まれた。ただ、オースティン・ヘイズを二飛に誘導し、初のアウトカウントを取ったが、ガーナー・ヘンダーソンの二ゴロの間に三塁走者を本塁に返してしまい、2失点目を喫した。
2回にもリュ・ヒョンジンは失点した。先頭打者のラモン・ウリアスに左翼手方面の二塁打を打たれた。その後、ライアン・マケナを投犠打、ホルヘ・マテオを三ゴロで処理して二死を奪ったが、直後にラッチマンの中前適時打を浴び、最初の2イニングで3失点してしまった。
しかし、リュ・ヒョンジンに復帰戦に打線が支援射撃に乗り出した。2回裏、先頭打者マット・チャップマンが左前安打を放った。そして、バッテリーを組んだ捕手のダニー・ジャンセンが左中間フェンスを越える追撃の2ラン本塁打を放ち、2-3と1点差に迫った。
そして3回裏、一死走者なしでブランドン・ベルトが同点ソロ本塁打を放ち、リュ・ヒョンジンの序盤の3失点を消した。
リュ・ヒョンジンも3回から5回まで毎回走者を出したが無失点で抑え、対等な試合を展開した。リュ・ヒョンジンの復帰戦が成功的に流れるかにみえた。
6回にもマウンドに上がったリュ・ヒョンジンは、復帰戦のクオリティスタートを狙った。しかし、先頭打者のヘンダーソン相手に投じたチェンジアップを捉えられ、ソロ本塁打を浴びた。
これで4失点目を記録したリュ・ヒョンジンは、直後にトレバー・リチャーズと交代して降板した。
ところが、リュ・ヒョンジン降板以降で試合の雰囲気が急激にオリオールズ寄りになった。
7回、トレードで合流したゲネシス・カブレラが乱打を浴びた。先頭打者マテオに内野安打を打たれ、二塁盗塁を許した。また、ラッチマンの右飛の間に二死三塁となり、マウントキャッスルに適時二塁打を許した。3-5と点差が広がった。
さらには、ヘイズを敬遠で歩かせた後、二死一、二塁でヘンダーソンに2点適時打を打たれ、3-7まで広がった。
そして8回、ネート・ピアソンが二死から3連続四球で満塁のピンチを迎え、サンタンダーにグランドスラムを打たれた。スコアは3-11となった。
9回も、やはりトレードで合流したジョーダン・ヒックスが2失点した。リリーフ陣がなんと9失点も喫し、大敗の手順を自ら踏んでしまった。
リュ・ヒョンジンは連敗ストッパーにはなれなかった。敗戦投手の要件はそのまま固まった。
ブルージェイズは同日の敗北で、オリオールズとの4連戦ですでに2敗目とし、直近3連敗を喫した。シーズン59勝49敗にとどまった。
(記事提供=OSEN)