メジャー通算218本塁打を記録していた韓国スター、チュ・シンス(42、SSGランダース)がアジア人最多本塁打のタイトルを奪われた。
日本のスーパースター、大谷翔平(30、LAドジャース)が韓国人レジェンドを超え、アジア人メジャーリーガー最多となる219本塁打の新記録を樹立した。
大谷は9月18日(日本時間)、アメリカ・フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで行われたマイアミ・マーリンズとの試合に1番DHで先発出場。3回表の2打席目でシーズン48号本塁打を放った。
大谷は0-4でリードされていた3回表、一死一塁の状況でマーリンズの先発のダレン・マコーンの内角低めに入った時速82.2マイル(132.3km)のスイーパーを打ち返し、右方向にアーチを描いた。打球速度は時速105.3マイル(169.5km)で飛距離は402フィート(122.5m)。発射角は32度だった。
ここ4試合連続無本塁打の沈黙を破ったシーズン48号だ。個人通算本塁打も219本に伸ばし、チュ・シンスのアジア人メジャーリーガー通算最多記録を上回ることとなった。
チュ・シンスはテキサス・レンジャーズ時代の2018年5月27日、カンザスシティ・ロイヤルズ戦で通算176号本塁打を放ち、松井秀喜の175本塁打を越え、アジア通算最多本塁打の主人公になった。
チュ・シンスは2020年を最後に韓国へと戻り、メジャー16シーズンのキャリアを218本塁打で終えた。その4年後に大谷が記録を更新したのだ。
チュ・シンスが16年間・1652試合・7157打席で積み上げた偉業を、大谷は7年間・849試合・3546打席で上回った。チュ・シンスが20本塁打を記録したのは16シーズン中7シーズンで、個人最多は2019年に記録した24本。長打力もあるが、選球眼が武器の中長距離タイプだった。
一方、大谷は典型的な大砲スタイルで、2021年にはアジア人選手最多となる46本塁打を放っている。松井秀喜が2004年のニューヨーク・ヤンキース時代に記録した31本をはるかに上回る数だ。昨年は44本でア・リーグ1位となり、アジア初の本塁打王となった。
今年も48本塁打でナ・リーグ1位をマークしており、2年連続本塁打王が確実視されている。
そしてメジャー史上初となり50本塁打、50盗塁も目前だ。現地メディアはすべてのフォーカスがこちらに合わせている。しかし、日本のマスコミでは「アジア最多本塁打」新記録に対する質問を欠かさなかった。
『日刊スポーツ』などによると、マーリンズ戦後に大谷はアジア人最多本塁打記録について、「知らなかったが良いことだ。1つでも多くの記録を積み重ねていきたい」とし、「まだキャリアの中間段階なので、今の数字については気にしなくてもよさそうだ。キャリアが終わった時にどれだけやったのか、自ら確認できればと思う」と答えたという。
219本塁打はアジア新記録ではあるが、大谷にとってはさほど重要ではないようだ。彼の言葉通り、キャリアはまだ途中であるため、これから積み上げていく数字に比べると微々たるものだろう。少なくとも9年はドジャースとの契約が残っており、大きなアクシデントが泣ければ400本塁打、ひいては500本塁打も期待できる。
50-50に近づくにつれ、大谷の記録へのプレッシャーもなくはない。同日、48号本塁打を放つまで、4試合連続沈黙にとどまったりもした。しかし、大谷は「50-50に対する負担はない。本当に良い打撃を増やしたいという気持ちだけだ。それはシーズンが始まる時から今まで変わらないことだ」と話した。
ドジャースのデイブ・ロバーツ監督も「大谷は記録に負担を感じていないようだ。心の中で考えているようだが、自然なことだ。彼はチームの勝利のために努力している」と話した。
大谷も「今、チームが少し厳しい状況なので、なんとかチームの勝利に焦点を当てている。楽な試合がない。1試合でも勝ち、早く優勝できるようにすることが最も重要だ」と強調した。
(記事提供=OSEN)
前へ
次へ