韓国ドラマ『愛の不時着』で日本でもブレイクした俳優ヒョンビンが主演する映画『ハルビン』(原題)が、日本でも公開される見通しだ。
『ハルビン』は韓国で12月24日に公開され、早くも観客動員数400万人を突破するなど大ヒット中なのだが、最近、日本やアメリカ、フランス、スペインなど世界117カ国に販売されたと明らかにした。
アメリカやインドネシア、マレーシアではすでに公開されている。
人気俳優が主演を務める韓国映画であれば、日本で公開されても不思議なことは何もない。ただ注目したいのは、映画の内容だ。
『ハルビン』は、日本の初代内閣総理大臣・伊藤博文を暗殺した安重根(アン・ジュングン)が主人公の映画なのだ。安重根をヒョンビンが、伊藤博文をリリー・フランキーが演じている。
そんな作品が日本にも販売されたという点に、韓国では注目が集まっている。この話題を積極的に取り上げたのは、誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授だ。
ソ教授は1月17日、自身のフェイスブックに『ハルビン』について、「特に日本で販売されたという点は非常に喜ばしいこと」と書いた。
続けて「3年前、安重根義士の物語を扱ったミュージカル映画『英雄』が公開された際、日本側のSNSでは安重根を“テロリスト”と見なす大きな論争が巻き起こった」と振り返った。
ソ教授は、当時の日本ネットユーザーのコメント「安重根はテロリストだ」「テロリストを映画化する韓国」「この映画を理由に韓国との国交を断絶すべきだ」を取り上げ、「とんでもない主張を展開していた」と切り捨てた。
そして「これは日本政府が正しい歴史教育を行っていないために起きた結果だといえる」と主張した。
さらに「日本の元首相である菅義偉は、2014年に安重根について『日本の初代総理を殺害し、死刑判決を受けたテロリスト』と発言し、多くの議論を引き起こした」とも付け加えた。
オンライン上でもソ教授に同調し、「日本はこの映画を見て反省してほしい」「日本で公開されるなら、どんな評価を受けるのか気になる」「私たちの数多い独立運動史のなかで最大の快挙のひとつは、安重根義士の伊藤博文暗殺」「安重根義士は本当に偉人だ」といった反応が見られた。
一方で、「頼むから歴史を映画やドラマ、バラエティで学ばないでくれ」「内容ではなく出演俳優ヒョンビンのおかげで輸出が実現したのだろう」「親北を隠すために反日を利用する…」といった批判的なコメントも寄せられた。
『ハルビン』の日本公開が実現すれば、日本と韓国の歴史認識に関する議論を新たに引き起こす可能性がある。はたして、日本の観客はこの映画をどのように受け止めるだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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