サッカーU-17ワールドカップの日本対北朝鮮の試合前、北朝鮮の選手が日本の選手に対して殴りつけるような“グーパンチ”を行った行為は韓国でも問題視されている。メディア各社は「非マナー」「拳ハイファイブ」などと表現し、北朝鮮の暴力的な振る舞いを批判している。
試合はPK戦を制した日本が14年ぶりのU-17W杯ベスト8進出を決めたが、韓国でより注目されたのは北朝鮮の選手の行為だった。
例えば一般紙『朝鮮日報』は「日本にハイタッチの代わりに“チュモクチル(殴打)”…北、試合に負けてマナーも負けた」と見出しを打ち、「通常ならば試合前、拳を軽くぶつけたりハイタッチをしたりするものだが、北朝鮮の選手は全力を尽くして拳を握り、日本の選手の拳を叩きつけた。一人ではなく、複数の選手が同じ行動をした」と当時の状況を詳しく報じた。
ほかにも「ハイファイブの代わりに“核パンチ”」(経済紙『韓国経済』)、「おぞましいパンチ」(ネットメディア『インサイト』)、「日本の選手の手のひらに拳を“ゴツゴツ”」(経済メディア『アジア経済』)、「またもや“ヤクザサッカー”」(一般紙『ソウル新聞』)など、“グータッチ”に各社独特な表現を用いる。
「試合は惜敗、マナーは完敗!北サッカー、日本戦でチュモクチル騒動」と題したスポーツメディア『スポータル・コリア』は、北朝鮮の行為を「スポーツマンシップには見えない」と断言した。
一般紙『東亜日報』も「非マナーで袋叩き」とし、「北朝鮮の選手たちは“軽く”という概念とは程遠い行動を見せた。多くの選手が拳を強く叩き、挨拶は思えない動作を見せ、この場面が中継にそのまま映った」と指摘。
併せて「ハイタッチという名目で事実上殴っている」「選手がした行動は攻撃的なジェスチャーだ」「スポーツマンシップがないのに出場資格はあるのか」など、インターネット上での反応も取り上げている。
また、前出の『アジア経済』は“北朝鮮専門家”による解説も。今回の行為は「彼らが幼いころから受けた“反日教育”による戦闘意識のため」と分析し、「北朝鮮にとってスポーツの競争は事実上の戦闘と変わらない」というコメントを紹介していた。
試合前に健闘を誓い合うはずの場で見せた北朝鮮の選手たちの敵対的な“グーパンチ”。まさにフェアプレー精神を踏みにじり、スポーツマンシップを欠いた振る舞いだっただけに、国際的な批判を招いたとしても当然と言えるだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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