薄毛を気にする男性は少なくないが、日本と韓国ではどちらのほうが“ハゲ率”が高いのだろうか。
それを知るためには、株式会社アデランスが1998~2008年にかけて調査した資料をもとに、トリップアドバイザー社が作成した「薄毛世界地図」が参考になる。
アデランスは同調査を通して、21カ国の主要都市で薄毛率をはじき出している。
世界で最も薄毛率が高かったのは、脅威の42.79%を叩き出したチェコ(プラハ)だ。
2位はスペイン(マドリード)で42.60%、3位はドイツ(フランクフルト)で41.24%となった。
以上のトップ3は、4割以上の成人男性が「生え際の後退が明らかに始まっている、または頭頂部やつむじ周辺の毛量が明らかに減少していると肉眼で判定できる状態」(同調査の薄毛判定)だという。
2組に分かれた4人の調査員が肉眼で通行人を観測した結果だ。
4位は39.24%のフランス(パリ)、5位は39.23%のイギリス(ロンドン)、6位は39.04%のアメリカ(ニューヨーク・シカゴ・ロサンゼルス)となっており、欧米の薄毛率は高いといえそうだ。
相対的に、アジアは薄毛率が低いが、気になるのは日本の数字だ。日本(東京)の薄毛率は26.78%で、21カ国中14位という結果に。
対する韓国(ソウル)は、22.41%で第20位だ。薄毛率が高いのは、日本ということになる。
それでも調査対象となった国の平均薄毛率は32.13%であるため、日韓とも大きく下回った。世界的に見ると、アジアは薄毛率が低いようだ。
ちなみに、最も薄毛率が低くかったのは中国(上海)で、19.04%と唯一20%を下回っている。
「薄毛世界地図」では、「推定薄毛人口」も紹介された。薄毛率に公表されている成人男性の人口を掛けた数値だというが、それによると調査国の薄毛人口は計2億9231人だ。
興味深いことに、韓国には日本製の発毛剤も輸入されている。
その一つである「ミクロゲン」は、日本では普通に売られているものの、韓国では2007年に販売中止商品に指定された。
その理由は、医者の処方なく使用した場合、発疹などの副作用を誘発する可能性があるからだとか。
しかし、そのミクロゲンは未だに個人ブログやオンラインショップを通じて販売されており、購買者も少なくないそうだ。
ある程度のリスクを負っても手に入れたい――。発毛を願う気持ちは、かくも切実ということだろうか。
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