冬の厳しい寒さが続いている。東京都心では去る1月7日朝に-3,5℃まで気温が下がり、4年ぶりに最低気温-3℃以下を記録した。
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そして、この季節に気を付けたいのが高血圧だ。普段はこれといった症状がなくても、ある日突然、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞といった生死にかかわる合併症を起こしてしまう危険性があることから、「沈黙の殺人者(サイレント・キラー)」とも呼ばれる恐ろしい生活習慣病である。
人間の体は、寒くなると体温を逃さないように血管が収縮するため血圧が上がりやすくなる。たとえ健康な人でも、気温が1℃下がるだけで血圧が0.2~0.3mmHg上昇する。このため、寒暖差による血圧の乱高下を防ぎ、心臓や血管への負担を減らす必要があるのだ。
そんな高血圧に注意が呼びかけられているのはお隣・韓国でも同様だ。統計庁によると、韓国では12月から2月までの間、高血圧の合併症による死亡率が他の月と比べて10~25%高くなるという。
また、ソウル研究院が1月21日に公開した「ソウル市民慢性疾患実態と食生活危険要因分析」の報告書では、過去10年間におけるソウル市民の有病率が高い慢性疾患のなかで高血圧が25.3%を記録。加えて、低所得世帯や一人暮らしであるほど有病率が高くなるという。
新村延世(シンチョン・ヨンセ)病院内科長のチョ・ユンジョン医師は、『メディカルトゥデイ』に対して「高血圧の症状がなくても、定期的な血圧測定を通じて早期発見を促し、高血圧による合併症を予防することが重要です。標準体重の維持や、ウォーキング、ランニング、水泳、自転車、体操など適度の有酸素運動がその助けになります」と呼びかけた。
また、「高血圧患者は冬季の体温維持がとても大切です。(気温の低い)早朝よりも気温が上昇した昼間に運動したり、気温が極端に低い日は屋外での運動を控えたり、ナトリウムの摂取を減らして節酒・禁煙に努めるなど、正しい生活習慣を身につけましょう」と伝えている。
寒い冬はまだ終わりそうにない。自分の体にいつどんな異変が起きるかわからないからこそ、日ごろから健康には気を遣っておくべきだ。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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