179人もの犠牲者を出した韓国のチェジュ航空旅客機事故発生から、10日が経過した。
韓国の警察が旅客機事故に関連する悪質な投稿、170件余りを捜査中であることがわかった。
投稿のほとんどは、犠牲者への侮辱や遺族への誹謗中傷、虚偽事実の拡散などに関するものだった。
1月8日、警察庁によると、警察は前日時点でチェジュ航空事故に関連する悪質な投稿174件を、死者名誉毀損および情報通信網法に基づく名誉毀損の疑いで捜査している。
警察はこれまでに158件の押収捜索令状を申請し、そのうち39件を執行して被疑者13人を特定した。
全南(チョンナム)警察庁では、1月4日、有名オンラインコミュニティ「DCインサイド」に「賠償金だけでいくらか。家族が多数亡くなった家は浮かれていることだろう」といった内容の投稿をした疑い(名誉毀損など)で、30代の男性を捜査中だ。
この男性はソウル在住とされ、「ニュースを見て深く考えずに書き込んだ」と警察に供述している。
また警察は、ボランティアを装い空港に潜入し、無断で配信した上、虚偽事実を流布した疑いが指摘されている一部のインターネット配信者についても捜査を検討している。
警察は「市・道警察庁のサイバー捜査隊が、犠牲者や遺族を誹謗中傷する悪質な投稿をはじめ、事実に基づかない様々な虚偽捏造情報を作成し、リアルタイムで拡散するYouTubeチャンネルについても一つひとつ確認しながら捜査を行っている」と明らかにした。
さらに「サイバー上での悪質な投稿や動画など無分別な投稿行為は、深刻な犯罪行為」とし、「遺族がこれ以上苦しまないよう、デマや悪質な投稿・動画の掲載を控えてほしい」と呼びかけた。
心無い投稿について、オンライン上では「ちょっとは考えながら生きてほしい」「深く考えずにといっても、サイトにアクセスして書き込み、投稿ボタンを押したのは自分だろ?しっかり意識して悪質なコメントをつけたくせに」「人を傷つける習慣でもあるのか?処罰すべき」といった批判の声が上がった。
なお、12月29日、全羅南道の務安(ムアン)国際空港で181人を乗せたチェジュ航空の旅客機が着陸に失敗し、179人が犠牲になる大惨事が発生した。原因究明が進められているが、現時点では空港の構造物が被害拡大の一因とされている。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
■なぜ韓国機事故は起こったのか…選挙公約で作られた「不人気空港」と格安LCCの“誤った出会い”
前へ
次へ