交際から19日で別れを告げられたことに逆上し、交際相手の女性を刃物で殺害した20代韓国男性に、二審でも無期懲役の判決が下された。
韓国の法曹関係者によると、水原(スウォン)高裁・刑事1部は、殺人の罪で起訴されたコ(24)被告に対し、無期懲役を言い渡した一審判決を支持し、控訴を棄却した。
コ被告は昨年6月7日23時20分頃、京畿道・河南(ハナム)市のある団地内で、交際相手のAさんを殺害したとされる。
事件当日、Aさんから別れを告げられたコ被告は、自宅近くにAさんを呼び出し、刃物で数十回にわたり刺して殺害。交際期間は、わずか19日間だったという。
被告の弁護人は、二審の最終弁論で、「被告人にとって、人生で初めて交際した相手が被害者だった。交際開始から2週間ほどで別れを告げられ、動揺のあまり犯行に及んでしまった」として、情状酌量を訴えていた。
しかし、裁判所はこれを退けて厳罰を選択。特に、一審判決ではコ被告が「統合失調症の薬の服用を中断していたため心神耗弱状態だった」と主張したことに対し、「それが被害者や遺族に対する謝罪の態度と言えるのか」と強く非難した。また、「“仮病の可能性がある”という精神鑑定結果が出ていることを知っているのか」と叱責もした。
二審でも裁判所は「被告は、“Aさんが自分の容姿を貶し、両親を侮辱するような発言をした”などと、責任転嫁する態度を見せた」と指摘。「生涯、社会から完全に隔離された状態で服役しながら、自らの罪を心から悔い改める必要がある」として、無期懲役判決を維持した。
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