小柄な体格で愛くるしく、エネルギッシュなクリエイターがいる。2014年に脱北し、韓国で人気ユーチューバーとなったハン・ソンイがその人だ。
北朝鮮の両江道(ヤンガンド)・恵山(ヘサン)市出身の彼女は現在、YouTubeのみならずテレビやラジオにも出演、愉快なトークを繰り広げている。
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過去に「K-POPグループの『少女時代』が好きで脱北した」と明かした時は、大きな話題を呼んだ。
南北首脳会談や離散家族再会などで、南北関係が少しずつ進展している今、あらゆる番組から出演オファーを受けているというハン・ソンイ。
北朝鮮のニュースを伝えながら南北の架け橋役を担っている彼女が、韓国メディア『スポーツソウル』のインタビューに応じたことがあった。
―最近、どう過ごしているか?
「実に目まぐるしい毎日だ。まず、テレビは『今、会いに行きます』(チャンネルA)と、『センセン情報広場』(MBN)でリポーターを務めている。
また、ラジオ番組のレギュラーが2本、そしてYouTubeチャンネルの運営とAfreecaTV のBJ活動も続けている。
先日閉幕したアジア大会では、女子バスケ南北合同チーム「コリア」の試合で解説も務めた。個人的にとても意味深いお仕事だった」
―以前、少女時代が好きで脱北したと明かしているが。
「私は2014年3月に脱北したが、その理由の1つが韓流だった。北朝鮮でK-POPや韓ドラに接し、韓国について好奇心を抱いたのだ。ただ、周囲に脱北した人もいなかったし、長女だったためなかなか勇気を出せずにいた」
―なるほど。
「そんな中、友だちの両親が脱北して、『韓国は住みやすい。北朝鮮出身女性はモテるし、韓国の男性もみんなイケメンだ。お金だってたくさん稼げる』と電話で話してくれた。
実は私の家は裕福なほうだったけれど、韓国に行けばもっと良い暮らしができるんじゃないかと、友人に説得された。
脱北の過程で危機もあったが、2年前に被殺されたハン・チュンヨル牧師のおかげで無事に韓国に来れた」
―脱北に対する両親の反応はどうだったか?
「絶対に反対されると思い、両親には内緒で脱北した。私が韓国に来ていると伝えたら『我が家から反逆者が出た』と、すごく慌てた。それでも、今は元気に頑張れと応援してくれている」
―韓国での生活で戸惑うこともあると思うが。
「特に困ったことはなかったが、たまに途方にくれることはある。
生放送の視聴者の中には私の北朝鮮での生活よりも、韓国でどう生きているのかを聞きたがる人が多い。
そんな人たちと交流するのためには韓国の文化や言語を学ぶのが必須だが、最初の頃はネット上で使われる略語の意味が分からず、テンパったりした。
ただ、視聴者は私が略語を変に解釈して聞き返す姿も可愛がってくれた」
―最近、北朝鮮で人気の韓流スターは?
「ドラマ『太陽の末裔』のソン・ジュンギと、『星から来たあなた』のキム・スヒョンだ。
北朝鮮では二人のような典型的なイケメン・スタイルが好まれるようだ。ドラマが終わってからだいぶ時間は経つが、今だに人気が高い。
北朝鮮の人々は一途な傾向があるから。恋愛も同じだ。飽きるまでとことん付き合う。(笑)」
―もしも南北が統一すれば、やりたいことはあるか。
「私の故郷である両江道には、白頭山がある。子供の頃からよく行っていたので、白頭山には詳しい。統一して韓国人が来るようになれば、白頭山の観光ガイドをしてみたい」
(構成=サーチコリアニュース編集部)
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