国楽公演を「妓生(キーセン)の店」に例えた「共に民主党」のヤン・ムンソク議員の議員職罷免を求める抗議集会が開かれた。
無形文化財の伽倻琴(カヤグム)散調および並唱の保有者であるイ・ヨンヒ名人、パンソリの保有者であるシン・ヨンヒ名唱をはじめとする国楽人、約60人が10月21日、国会本館前で抗議集会を開き、ヤン議員のキーセン発言に対して批判の声を上げた。
ヤン議員は10月10日、キム・ゴンヒ大統領夫人が参加した昨年4月の懇談会で国楽人たちによる伽倻琴の演奏が行われたことを指して、「今はどの時代なのか。丞相や判書の前でのように無料で公演をさせるのか。この方たちはキーセンなのか」と発言し、「(大統領府を)突然キーセンの店に変えてしまった」と発言して物議を醸した。
無形文化財であるソンソリの伝承教育士であるパン・ヨンギ名唱は「1週間、ヤン議員がどのような謝罪をするのか注視していたが、自分の弁解ばかりだった」と述べ、併せてウ・ウォンシク国会議長に対し「暴言を吐く国会議員を罷免せよ」と求めた。
無形文化財の京畿民謡の保有者であるイ・ホヨン名唱は「ヤン議員は100万人の国楽人を無視し、SNSに謝罪文を投稿した。それは誠意がなく『目を隠して猫の鳴き声を出す』(すぐにばれる嘘をついて相手を騙そうとすること。ことわざ)ようなものだ。我々はこの場で謝罪を受けるために集まった」とし、「ヤン議員は100万人の国楽人の前で謝罪せよ。そうしなければ私たちは最後まで抗議し続ける」と強調した。
シン・ヨンヒ名唱も「誠意を持って間違ったと言えば済むのに、何度も理由を挙げて弁明するのは無意味だ」とし、「『キーセンの冗談』と言う勇気があるのに、間違ったと言うこともできないのか」と批判した。
国防国楽文化振興会のピョン・サンムン代表は、ヤン議員の発言が民族文化である国楽を貶めた日本帝国主義の視点と一致する暴言だと主張した。
ピョン代表は1908年に朝鮮統監府が制定した「キーセン取り締まり令」により、国楽人が娼妓と見なされ、屈辱を受けた事例を引き合いに出し、「日帝の残滓的な思考で、『国家は伝統文化と民族文化の振興に努めなければならない』という憲法精神を貶めたヤン議員の発言は非常に問題がある」と指摘した。
ヤン議員は“キーセン発言”から4日後、国楽人に対して謝罪の意を表明した。
彼は10月14日、フェイスブックを通じて「誤解を招きかねない表現で傷つけた方々、特に国家無形文化財の伝承者の皆様に心からお詫び申し上げる」と謝罪した。翌日には「今よりもっとひどい、どんな弾圧があっても、どんな攻撃があっても、毅然と大胆に前進していく」などと投稿した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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