韓国のプライベートエクイティ運用会社であるMBKパートナーズが、日本のプリント基板(PCB)メーカー「FICT」(旧・富士通インターコネクトテクノロジーズ)の新たなオーナーとなる。
2月7日、業界関係者の話によると、MBKパートナーズは投資ファンド「アドバンテッジ・パートナーズ」からFICTの80%の株式を約1000億円で買収することを決定した。
MBKパートナーズは、AIデータセンター向けPCBの需要拡大を背景に、FICTの中長期的な成長の可能性が高いと判断し、今回の買収を決めたとされている。
FICTは高密度・高速データ伝送技術を持つ基板メーカーで、日本のスーパーコンピューター「富岳」や「京」の基板を製造した実績を持つ。かつて富士通の子会社だったが、2020年にアドバンテッジ・パートナーズへ売却された。
2023年3月時点での売上高は300億円、従業員数は980人だ。
残りの20%の株式は、アメリカの半導体検査装置メーカー「フォームファクター(FormFactor)」が取得する予定。フォームファクターは半導体検査装置の主要部品としてFICTの基板を使用している。
なおMBKパートナーズは、これまで日本でチョコレートメーカー「ゴディバ・ジャパン」、介護サービス企業ツクイ、製薬会社アリナミン製薬など、消費財・サービス業の企業に投資してきた。
しかし最近では、人工知能(AI)技術を持つ企業への投資戦略を推進している。
(記事提供=時事ジャーナル)
■アメリカ、日本、台湾を含めた4カ国で、韓国の企業だけが“没落”…各国時価総額トップ10比較
前へ
次へ