日本の牛丼チェーンが“キムチ”を中国料理として扱った?「日本も騙されてしまった」と韓国で反発の声

2024年12月24日 国際
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日本の牛丼チェーン「吉野家」や「松屋」でキムチが中国料理の名前で表記され、韓国で物議をかもしている。

【注目】韓国の「無形遺産」101件、中国が管理していた

それらのお店でキムチの中国語表記が「泡菜(パオツァイ)」と表示されていることが確認された。

12月24日、誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授が自身のフェイスブックを通じて、「日本の有名なチェーン店である吉野家や松屋などが、韓国のキムチを中国の“パオツァイ”(泡菜)と翻訳していることが議論を呼んでいる」と指摘した。

彼は「顧客が直接注文するキオスクのメニュー画面で、言語を中国語に変更すると、このような誤訳が表示されることが確認された」と述べた。

情報提供を受けてこの事実を知ったというソ教授は、さっそく抗議メールを送り、「韓国の“キムチ”と中国の“パオツァイ”は明確に異なる食品であり、全世界の利用者が誤解しないよう、誤った表記を早急に訂正するよう求める」と伝えたという。

吉野家や松屋の中国語メニュー
(画像=ソ・ギョンドク教授Facebook)吉野家や松屋の中国語メニュー

ソ教授は「2021年に韓国文化体育観光部が『公共用語の外国語翻訳および表記指針』を一部改正し、キムチの正しい中国語表記を“シンチ”(辛奇)と明示した」と述べ、「世界各地でキムチに関する“パオツァイ”という誤訳は、中国の“キムチ工程”に口実を与える結果となるだけだ」と強調した。

近年、韓国と中国はキムチをめぐって激しい立場の違いを見せている。

中国はキムチを「自国の文化」と主張しており、実際に中国最大のポータルサイト『百度(バイドゥ)』の百科事典では、「韓国のキムチは中国が起源である」という記述が存在するともされる。

ソ教授の抱く危機感は、決して誇張ではないといえる。実際に、韓国の無形遺産と知られる多くの文化が中国では自国の遺産として管理されている実態がある。

国会・文化体育観光委員会に所属するパク・スヒョン議員が10月4日に国家遺産庁から受け取った「中国が自国文化遺産として指定した韓国遺産の現況」という資料によると、朝鮮族関連という名目で、中国の「国家級」無形遺産で20件、「省級」遺産で81件の韓国遺産が指定管理されているという。

「キムチの製造方法」も中国では吉林省・延吉市の伝統技芸として指定されているのだ。

今回、日本の人気チェーン店までもがキムチを「泡菜」と表記したことで、韓国国内で反発の声が広がっている。

韓国のオンライン上では「キムチはキムチで泡菜とは別物」「グーグル翻訳でキムチを中国語にすると泡菜と出る。これが根本問題」「日本も騙されてしまった」といったコメントが寄せられた。

ソ教授の抗議メールを受けて、実際にメニューの表記が変わるのか注目したい。

(文=サーチコリアニュース編集部O)

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