キム・ムンス前雇用労働部長官が「キム・ムンスが李在明(イ・ジェミョン)に勝つ」と述べ、大統領選挙への出馬を正式に表明した。
キム前長官は4月9日、国会で開かれた大統領選出馬記者会見で、「12の罪状で裁判を受けている被告・李在明に立ち向かうには、何も持たない“清らかな手”のキム・ムンスこそが最適だ」として、出馬の理由を語った。
彼は「虚偽と甘言で大韓民国を混乱と破滅に導こうとしている李在明の(共に)民主党は、私、キム・ムンスが必ず正す」と強調し、「金銭問題で検察に呼ばれることのない私、キム・ムンスにしかできない。嘘をつかない私、キム・ムンスにしかできない。正面から闘える私、キム・ムンスにしかできない」と述べた。
さらに「民衆民主主義の旗のもと、親北・反米・親中・反企業政策ばかりを主張し、自由民主主義を否定し、国家の基盤を揺るがす勢力が今も社会に残っている。中国からの安全保障や経済的脅威も現実のものとなっている」とし、「大韓民国の偉大な成果を否定する勢力と闘わなければならないし、打ち勝たねばならない」と訴えた。
続けて「体制戦争を繰り広げ、国家のアイデンティティを崩そうとする勢力には一歩も引かない」とし、「自由民主主義・大韓民国のアイデンティティを正しく確立し、この国をさらに偉大なものにしていくと誓う」と語った。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の弾劾については、「憲政秩序の中で下された最終的な決定である以上、その結果は受け入れざるを得ない」としながらも、「国政を担っていた国務委員として、悲痛な思いと責任感を抑えきれなかった」と述べた。そして、「再び戦って勝利しよう。無気力な政党と危機の大韓民国を変えるため、ともに進もう」と呼びかけた。
出馬を決意した背景については、「弾劾局面の中、多くの国民が支持と激励を送ってくれた。どれほど人の喉が渇いたら私にまで期待するのかという思いで胸が痛んだ」とし、「今こそ国民の意思を受け止めるべきだと決心した」と説明した。
続けて「弾劾以降、国民はさらなる不安を感じながらも、過去の過ちをすべて脱ぎ捨て、新たな一歩を踏み出すことを望んでいる」とし、「大統合でも大連立でも、国のためになることであれば何でもすべきだ」と述べた。
キム・ムンス前長官はまた、大統領選の公約として、AI時代の「G3国家」入り、国民年金の再改革、AI基盤の個別最適学習システム導入などを掲げ、「資本・労働・技術に対する大胆な革新と改革によって、大韓民国経済を新たな飛躍へ導く」と明らかにした。
さらに「国民に不便を強いてきた医療改革問題は、原点から再検討し、完全に解決する」として、失業手当の拡大、勤労奨励金の強化、基礎生活保障の拡大なども主張した。
また、「北朝鮮の核の脅威に対応するため、核燃料の再処理能力を備え、原子力潜水艦を開発し、自由と人権を守るグローバルリーダーになる」とし、「トランプ政権との防衛費分担や核燃料再処理の問題について包括的に交渉し、韓米同盟をより強固なものとし、国民の安全を確保する」と語った。
キム・ムンス前長官は「大統領の直接選挙制は維持しながらも、国民の意思を結集する改憲は積極的に推進する」とも述べた。
この日の出馬宣言に先立ち、キム・ムンス前長官は「国民の力」クォン・ヨンセ非常対策委員長に入党申請書を提出した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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