韓国人タレントのカン・ハンナが、韓国で物議を醸している。
カン・ハンナは10月27日放送の読売テレビ『特盛!よしもと 今田・八光のおしゃべりジャングル』に出演し、「(韓国は)整形するのは当たり前の国」「私の知る限り、韓国芸能人100人のうち99人が整形をしている」などと発言した。
そのコメントが韓国で波紋を広げ、ネット上では非難が殺到。
放送2日後の29日には、大統領府ホームページに「カン・ハンナを韓国から追放してほしい」という国民請願まで掲載される騒ぎになっている。
もっとも、カン・ハンナはもともと、韓国ではそれほど知名度が高くなかった。
それは、「妄言騒動のカン・ハンナ、何者?」(『メイル経済』)、「日本で“整形妄言”で大騒ぎのカン・ハンナは誰?」(『ソウル経済』)など、韓国メディアが彼女のプロフィールをイチから紹介していることからもうかがえるだろう。
その知名度の低さのせいで、かつて“大胆すぎる露出ドレス”も話題になった同姓同名の美人女優カン・ハンナが“整形発言”をしたと誤解するネット民も多かった。
ただ、韓国でその名があまり知られていないのも無理はないかもしれない。
というのも、カン・ハンナは韓国ではなく、主に日本で活動してきたからだ。
アナウンサーなど多くのメディア関係者を輩出したことで知られる淑明(スクミョン)女子大学を卒業後、2007年に日本でお天気お姉さんとしてデビュー。
その後、日本の新聞、雑誌、ネットメディアなどでコラムの執筆なども行ってきた。
現在は、タレント活動を行う傍ら、横浜国立大学大学院の都市イノベーション学府の博士課程に在籍しているという。
韓国でもニュースキャスターやモデルとして活動してきたが、“日本で活動する韓国人タレント”というのがカン・ハンナに対する韓国の一般的な認識だったといえる。
それでも韓国での活動として知られているのは、“美少女カメラマン”との共著だろう。
9人のモデルが登場するオムニバス写真集『Girls少女たち』がバカ売れした写真家のRotta(ロタ)と共同制作し、2016年に出版された『ロタの日本散策』がそれで、有名クリエイターとのコラボ作品は韓国で話題になった。
ちなみにロタは今年7月、モデルに性的暴行を加えた容疑で検察に送致されているが、いずれにしても、ロタとの共著がカン・ハンナの代表的な韓国での活動であることは間違いないだろう。
とはいえ、今回の“整形発言”が波紋を広げる前までは、韓国でカン・ハンナの知名度がそれほど高くなかったのは事実だ。
日本のテレビ番組での発言が炎上し、思わぬ形で母国でその名が知られるようになったカン・ハンナ。
批判の声が高まっている状況を見る限り、当面の間、騒動は続きそうだ。
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