アイドル、お天気お姉さん、成人映画女優…とある女性タレントの波瀾万丈人生

2021年10月22日 話題 #アイドル
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人気アイドルからお天気お姉さん、さらには成人映画に主演するという破格的なキャリアを積んでいる女性タレントが、韓国にいることをご存知だろうか。

しかも、彼女は3つの名前を持つ。本名はカン・ウネ。2016年1月からはペク・ダウンの芸名で活動しているが、彼女が語られるとき、必ず付いているのは“ビキ”。

そう、彼女は韓国の人気ガールズグループ、「Dal★Shabet(ダルシャーベット)」のメンバーだったのである。

混乱を避けるために“ビキ”の名で統一しながら、その波瀾万丈の人生を写真とともに振り返っていこう。

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ビギことペク・ダウン

1988年3月にソウルで生まれたビキは、もともと芸能事務所・スター帝国の練習生だった。

スター帝国はボーイズグループでは「ZE:A」、ガールズグループでは「JEWELRY」を輩出したことで有名だが、ビキはそんな先輩たちのバックダンサーとして経験を積んだあと、「A-force」というグループの一員としてデビューしている。芸名は“クリスタル”だった。

が、A-forceはパッとせずに自然消滅へ。その後、2011年にDal★Shabetのリーダーとして再デビューすることになる。

当時、韓国芸能界ではSMエンターテインメントから「f(x)」が登場しており、そのf(x)のメンバーであるクリスタルと芸名が被ることから、彼女は芸名を改名した。これが“ビキ”の誕生だ。

ビキはDal★Shabetのリーダーだった。年長だったこともあるが、長い練習生生活で培ってきた経験も買われての抜擢でもあった。

Dal★Shabetは2011年に韓国の各種音楽賞で新人賞に輝き、世論調査で有名なギャラップ社が実施したアンケート調査で「2011年最高の女性新人歌手」1位にも選ばれたほどだった。まさにビキは、アイドルとして最高の再スタートを切ったわけである。

しかし、ビキはファンはもちろん、韓国芸能関係者たちもあっと驚くような決断を下す。

2012年5月、Dal★Shabetからの脱退を宣言したのだ。

Dal★Shabet脱退は、メンバーたちの不仲があったわけではなかった。ビキはリーダーとして面倒見が良かったし、メンバーたちも彼女を“オンニ(姉さん)”と呼んで慕っていた。

だが、当初からグループではなくソロとして芸能界で活動したいと願っていたビキは、愛するDal★Shabetよりも、“ソロとして活動する”という夢のために人気グループから離れることを選んだ。

そして本名カン・ウネとして芸能活動をスタートさせる。

音楽活動はもちろん、バラエティ番組などにも出演するなど、幅広い活動を展開するが、2013年4月にはそれまでのアイドル出身タレントの常識を覆すような新境地を開拓する。
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それが“お天気お姉さん”である。ビキは2013年4月から韓国のケーブルテレビ局JTBCの夜の看板ニュース番組で気象予報キャスターを務めたのだ。

だが、その決断には賛否両論も多かった。気象予報関係者たちの間では、「腰掛けでできるほどこの世界は甘くない」と突っぱねられ、視聴者たちからは「まったく信用できないし、説得力もない」と揶揄された。ファンやK-POPガールズグループ好きからは、「アイドルならではの天気予報が見たい」との無理難題も寄せられた。

韓国メディアの取材に対して、当時の彼女は言っている。

「気象キャスターたちのなかには私をあまり歓迎する雰囲気ではないようですし、アイドル歌手としての姿だけを期待したファンたちは失望させていることは知っています。心理的な負担感が大きいですよ。よくない視線で見る方たちをどうすれば満足させることができるか、いつも悩んでいます」

結局、ビキは2013年6月28日の放送を最後に気象予報キャスターの仕事を終えた。彼女のお天気お姉さんとしてのキャリアはわずか3カ月で終わってしまう。

だが、その前後に発表した写真はインパクト絶大だった。

ビキはあの雑誌『MAXIM KOREA』で、「韓国初のアイドル出身・気象キャスター」として表紙と巻頭グラビアを飾ったのだ。

この『MAXIM KOREA』の表紙&グラビア撮影で、ビキはこんなことを言っている。

「最近は演技のレッスンも受けているんです。今後、撮影も始まり、忙しくなりそうです」

この言葉に接した多くのファンたちは、ビキが女優としても活動する準備を進めているのだと受け取り、この時点では多くの関係者たちが青春ドラマやラブストーリーで演技者としてのキャリアを積んでいくのだろうと予想していた。

だが、ビキはその予想を覆すどころか、アイドル出身とは思えない驚くべき選択をする。2014年、映画『パリサイ人』に出演したのだ。同映画は成人映画であり、ビキは大胆な露出も披露したのである。

アイドルが成人映画に出演するのは異例中の異例。しかも、サービスショット的な短い露出ではなく、ロングテイクの濡れ場を披露したのだから、驚きだった。

そして、彼女の選択にはさまざまな憶測も飛んだ。

というのも、昨今、韓国ではIPTV(ブロードバンド接続テレビ)の普及がある。

そのIPTV市場では成人映画が人気で韓国の成人映画業界が狙っているのが、女優として伸び悩むガールズアイドルたちだという。「役者として認知度を高めるキッカケに」というのが制作サイドの口説き文句で、ビキも役者としてステップアップするために、成人映画への出演を決めたのではないかという説だ。

ビキはその後も成人映画に出演。2015年11月にはさらに大胆な露出を披露している。本人は成人映画への出演や大胆な露出を望んでおらず、当時所属していた事務所に騙されての出演だったと明かしたのだ。

いずれにしても、アイドル、お天気お姉さんと転身を遂げ、成人映画に出演したことで“エロ女優”とのレッテルも付いて回るようになったビキ。

彼女が2016年1月からペク・ダウンと芸名を変えたのは、そうしたレッテルを脱ぎ捨て、新たな再スタートを切るためなのかもしれない。

2016年3月にMBKエンターテインメントと専属契約を交わすも2018年は同事務所を離れ、2021年4月からはブレイス・エンターテインメントと専属契約を交わした彼女。ペク・ダウンという名で次なるブレイクの瞬間を待つファンは多い。

文=サーチコリアニュース編集部

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