「1試合でスイングを4回しようと思う」
元中日ドラゴンズのイ・ジョンボム氏を父親に持つイ・ジョンフ(23、キウム・ヒーローズ)は3月10日、高尺スカイドームで行われた練習後のインタビューに対し、「新型コロナウイルスの影響で厳しい環境のなか、できることはすべてやったと思う。オープン戦で実戦感覚を引き上げることだけが残った」と、春季キャンプを終えた感想を述べた。
全羅南道の高興郡と康津郡で春季キャンプを行ったキウムは、去る4日と5日に大田でハンファ・イーグルスと2度の練習試合を行い、その後も高尺ドームでチーム内紅白戦を実施した。来る12日からオープン戦が開幕するなか、この日の練習を最後にすべての日程が終了した。
イ・ジョンフは「昨年は調子が良かったという感覚が、今年のキャンプを通じて定着したような気がする。僕はラインドライブがたくさん出る打者なので、打撃練習のときもラインドライブの打球を打とうとした。そのおかげで打撃フォームが良くなったと思う」と語った。
2020年に15本塁打で自己最多本塁打数を記録したイ・ジョンフは、昨季は7本塁打を記録するのにとどまった。しかし、123試合で打率0.360(464打数167安打)、84打点、OPS(出塁率+長打率)0.960の活躍を見せ、打撃タイトルとともに外野手のゴールデングラブ賞を受賞した。リーグMVP投票でも2位につけた。
「昨年の打撃フォームは自分に合っていると思う」と話したイ・ジョンフは、「本塁打はこれから力をつけるにつれてもっとたくさん出てくると思うので、あまり意識していない。父も“本塁打はお前が大きくなったら打てるようになるから心配するな”と言ってくれた。本塁打のことでストレスを受けたことはない。ホームランバッターには偉大な打者がたくさんいるので、自分と似たスタイルのアマチュア選手が、自分を見てプロの夢を育めるよう、自分だけの打撃スタイルを作っていきたい」と意気込んだ。
韓国プロ野球KBOリーグでは今季からストライクゾーンの拡大を予告した。選手たちは練習試合やオープン戦を通じて新たなストライクゾーンに適応し、レギュラーシーズンに突入する予定だ。
イ・ジョンフは「前回の練習試合ではそんな曖昧なボールは来なかった。一度見たかったが残念だ」としつつも、「元々よくスイングをするスタイルではない。1試合でスイングを4回しようと思っている。ストライク判定を受けるか否かが重要なのではなく、一度決心してスイングをしたときに院プレーの打球を作り出すことが重要だ。こうした考えで打てば、ストライクゾーンの拡大も大きな影響にはならないと思う」と述べた。
「打者がスイングをするのは打つため」というイ・ジョンフは、「ファウルや空振りでストライクになるのはあまりに残念だ。試合中に同じボールが来ることはない。特に、相手投手がエースであれば、こうしたボールが打てなければ勝算はさらに落ちる。だからこそ、打てるボールが来たときに一度でフェア地域に入れるべきだと思う。“スイングを当てる”のではなく、自分のスイングで“インプレーの打球を作る”ことが大切だ」と、自身の打撃感を語った。
オープン戦とレギュラーシーズンを控えたイ・ジョンフは、「2020年よりも昨年の方がバットの中心にボールを当てられているという感覚があった。その当時の感覚が、今回のキャンプでさらに良くなったと思う」と自信をのぞかせた。
(記事提供=OSEN)
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