満2歳の実の娘を常習的に虐待し、殺害した疑いで裁判にかけられた韓国の30代夫婦が容疑の大部分を認めた。
2月6日、法曹界によると、大田(テジョン)地方裁判所・11刑事部(チェ・ソクジン部長判事)は、30代の男性A氏とその妻B氏に対する児童虐待致死、常習児童虐待、常習児童遺棄・放任の疑いに関する初公判を開いた。
この日、検察側は「被告人らは被害者が未熟児として生まれ、健康状態が良くなく、経済的な負担を感じるなかで共謀し犯行に及んだ」とし、「A氏は被害者の頭を足の甲で蹴るサッカーキックなど、数回にわたって暴行し、虐待行為を行った。B氏も頬を手で殴るなど、常習的に虐待していた」と声を高めた。
特に公訴事実によると、A氏とB氏は病院を退院した子どもに対し、胃ろうチューブの使用をやめたまま無理に離乳食を食べさせ、その結果、適切な栄養摂取ができず、栄養失調の状態に陥った。
また、夫婦は昨年10月頃から頻繁に暴行を加え、全身にあざや骨折などの傷害を負わせていたことが調査で明らかになった。
昨年12月15日には、大人でも辛い「プルダックポックンミョン」(インスタントラーメン)のソースをティースプーンに入れて食べさせ、さらにトイレで口についたソースを洗い流す際、子どもが泣いたことを理由に、大きな音がするほど床に落としたと検察は主張している。
子どもの容体が悪化すると、2人は薬瓶に焼酎を入れて飲ませたりもした。子どもは病院に行くこともできず放置され、翌日、短い生涯を終えた。A氏夫妻は昨年12月16日午前1時6分頃、「赤ちゃんが息をしていない」と119(韓国の緊急通報番号)に通報した。
これに関連し、検察は「被害者が息をしておらず、脈がないことを知りながらも、自らの虐待行為が発覚することを恐れ、すぐに119に通報せず放置した」と指摘。「時間が経ってからようやく、自分たちでは蘇生できないと判断して通報したが、結局、虐待行為によって死亡した」と非難した。
A氏夫妻も容疑の大部分を認めた。
被告側の弁護人は「被告人らは基本的に反省しており、虐待行為や事実関係について否認するつもりはない」としながらも、「しかし被告人らには被害者を死亡させたり、殺害したりする意図はなかった。殺意は否認し、被告人らの行為と死亡との因果関係を慎重に検討すべきだ」と主張した。
これに対し、裁判部は被告側に対し、「事実関係は認めるが、一部の行為を否認する内容があった。慎重に判断し、今後の意見を明確に示してほしい」とし、「責任逃れの納得しがたい弁解にしか見えない可能性がある」と批判した。
一方、亡くなった子ども側の弁護人は裁判部に対し、「被害者は当時満2歳であり、自らを守ることも、助けを求めることもできない状態だった」と述べ、「被害者はすでに亡くなっており、意見を述べる親族もいない。(被害者を代理する)弁護人として、厳罰を求める」と要請した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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