そもそも離婚率とは、人口1000人につき離婚が成立した合計数を使って算出する。
厚生労働省の「平成27年(2015)人口動態統計の年間推計」によると、日本の2014年の離婚率は1000人当たり1.77件。
今から10年前の2006年が2.01件、5年前の2011年が1.87件であるため、ゆるやかに減少傾向にあるといえる。
よく「日本では結婚した3組に1組が離婚している」などといわれるが、それは婚姻件数と離婚件数を割って出したもの。その方法で2014年の数字を出してみると、婚姻数が64万3749件、離婚件数が22万2107件となっているため、「2.89組に1組が離婚」していることになる。
ただし、同年に結婚した夫婦と、同年に離婚した夫婦には何の関係がないため、あくまで参考程度に留めるべきか。
韓国の離婚率はどうか。
韓国統計庁によると、韓国の2014年の離婚率は1000人当たり2.3件。2006年の2.5件と比べると下がっているが、それでも日本に比べると少し高い。
上記の婚姻数との比較をすると「2.65組に1組が離婚」となり、日本よりも韓国が低くなる。
日本と同じように、韓国で最近増えているのは熟年離婚だ。
韓国の法院行政処が発行する「2015司法年鑑」によると、結婚期間20年以上の夫婦の離婚件数は3万3140件に上り、過去最高となった。
離婚した夫婦全体の28.7%を占めており、結婚期間別に見てもトップ。韓国家庭法律相談所では60代以上の男性による離婚相談件数が、2004年の45件から2014年に373件と、8.3倍にも急増しているという。
韓国の熟年夫婦が離婚する理由はなんだろうか。
4000組の夫婦を分析した労働研究院の「文化的な差が離婚に及ぼす影響」報告書では、「性格の不一致」が47.3%と圧倒的な比重を占めた。「経済問題」は12.8%にすぎない。
60歳を過ぎて「残りの人生を自分のために…」と考える人は、韓国でも増えているようだ。
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