「1000万都市」と呼ばれる韓国の首都ソウルだが、近年では地価の高さから人口が減少傾向にある。
そうであれば、韓国が長い間抱える地方の働き手が少ないという問題も解決できるのではないかと思われるが、現実は違うようだ。
6月7日、韓国の大韓商工会議所は首都圏に居住しながら、求職活動をする若者301人を対象に、去る5月17日から20日までアンケート調査をした結果を公表した。
「地方勤務は避けたいか」という質問に、回答者の49.2%が「できれば嫌だ」、23.6%が「絶対に嫌だ」と答える結果に。なんと7割以上の若者が地方勤務を避けたいと答えているのだ。
ちなみに「そんなに気にしない」と答えた人は22.6%、「まったく気にしない」と答えた人は4.6%にとどまった。
地方勤務を回避したい理由(複数回答)としては、「家族・友人などと離れる」(60.7%)が挙げられ、その後に「生活・文化インフラが劣悪だ」(59.8%)、「住居・生活費が負担」(48.9%)という回答が続いた。
また「いくら上乗せされたら地方勤務するか」という問いには、「1000万ウォン(約100万円)」と答える人が36.5%で最も多く、「1500万ウォン(約150万円)」(8.8%)がその後に続いた。
こうした結果に、韓国内でも「政府は地域と職種によって時給を変えるべきとするが、民心とどれだけ違うかわかってほしい」「地方の若者からも話を聞かないと公正なデータとはいえない」「そんな性根だから就職できない」など、肯定から否定まで様々な意見が散見された。
若者たちにも譲れないものがあるのはわかるが、韓国は未曾有の就職難だけに、理想と現実の折り合いは付けてほしいところだ。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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