混乱が続く韓国で、今度は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判を担当する憲法裁判所のムン・ヒョンベ所長権限代行に疑惑が浮上した。
ムン・ヒョンベ所長権限代行の出身高校の同窓生が集まるオンラインコミュニティで性搾取物が共有され、ムン代行がそれを黙認していたとの疑惑だ。
2月13日、警察によると、ソウル麻浦(マポ)警察署は、ムン代行の母校である慶尚南道・晋州(チンジュ)の高校の同窓生オンラインコミュニティでわいせつ物が共有されていたとの通報を受け、この事件をソウル警察庁サイバー捜査隊に移管し、捜査を進める方針だ。
この疑惑は、尹大統領の支持者を含む保守派のネットユーザーたちによって提起された。同窓生オンラインコミュニティに性搾取物が掲載され、それをムン代行が放置していたというのが疑惑の核心だ。
女子アナ出身で、与党「国民の力」のペ・ヒョンジン議員は前日、フェイスブックに「大韓民国の憲法秩序を守る事実上の最終審級機関である憲法裁判所の裁判官が、2000件以上の違法わいせつ物が投稿・流通される現場を放置していたという、いわゆる『ヘンボンバン論争』に驚愕せざるを得ない」と批判した。
一方、憲法裁判所は同日、報道発表を通じて「問題のオンラインコミュニティは単なる同窓生の集まりであり、警察がこの件について積極的に捜査してくれることを望む。また、ハッキングの可能性についても徹底した捜査を求める」というムン代行の立場を発表した。
さらに警察は、一部のネットユーザーがムン代行に暴言の含まれたメッセージを送ったという疑惑についても捜査を進める方針だ。
保守派のネットユーザーたちが同オンラインコミュニティに掲載されていたムン代行の母親の訃報投稿などを探し出し、ムン代行のものと推定される電話番号を特定した後、暴言や脅迫メッセージを送ったというのが疑惑の内容だ。
実際、オンラインコミュニティやSNSの一部では、ムン代行の電話番号とされる特定の番号が共有され、その番号に暴言メッセージを送ったとする投稿が相次いでいる。
ムン代行への疑惑について、オンライン上では「ハッキング疑惑ではなく、ムン代行がオンラインコミュニティに加入していて、問題の動画や写真にコメントまで残していたという疑惑ではないか」「高位公職者犯罪捜査処は何をしている?高位公職者の犯罪を捜査する機関では?」「事実なら、この人物に裁判官の資質があるのか…」といった反応が寄せられている。
非常戒厳令以降、大統領の弾劾、大統領権限代行の弾劾、裁判所への襲撃などと混乱が続く韓国で、今度は憲法裁判所の所長権限代行にまで疑惑が浮上する事態となった。この事態がどのように展開するのか、今後の動向が注目される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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