教師による生徒の刺殺事件受け、韓国政府が校内の監視カメラ設置を義務化へ…教室は除外の理由

2025年04月02日 社会 #時事ジャーナル
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韓国与野党が学校内にCCTV(監視カメラ)設置を義務化する、いわゆる「ハヌリ法」に関連する予算を、今年の追加補正予算案に含める方針で調整を進めている。

【写真】8歳女児を刺殺した女性教師

ただし、「教室内カメラの設置」は対象から除外される見通しだ。

本サイト提携メディア『時事ジャーナル』の報道によると、与野党は学校の廊下にCCTV設置を義務化する案に賛同する声が多数を占めており、政府が推進する約10兆ウォン(約1兆円)規模の追補予算の中に「ハヌリ法」関連の予算が盛り込まれる可能性が高いという。

与党「国民の力」のチョ・ジョンフン戦略企画副代表は4月2日、同メディアの取材に対し、「学校の廊下にCCTVを設置することには多くの議員が賛成している」と語り、「今回の補正予算案にも“ハヌリ法”の後続措置として関連予算を含める予定で、すでに教育部による予算試算が完了している」と明かした。予算規模の詳細については「本日午後に教育部からの報告を受ける予定」とした。

義務化のきっかけとなった痛ましい事件

学校
(写真=photoAC)写真はイメージ

与野党内では現在、校内の“死角”とされる廊下や校舎の裏手などからCCTV設置を段階的に進めていくという方針で概ね意見が一致している。ただし、教室内の設置については教師の業務に対する監視・統制の強化に繋がるとして、全国教職員労働組合などから強い反対があり、今後も合意形成は難航するとみられる。

なお、「ハヌリ法」は、2024年2月10日に韓国・大田(テジョン)市内の小学校で発生した痛ましい事件を受けて議論が本格化した。教員のミョン・ジェワン(48)がキム・ハヌルさん(8)を校内で刺殺した、この事件をきっかけに、政府は校内の“死角”を解消するためCCTVの設置を拡大する方針を打ち出した。これを受け、国会でも学校への設置を義務付ける法改正案が複数提出されている。

現在、CCTVの映像保存期間を巡る法案も焦点の一つとなっている。与党関係者によれば、保存期間を60日とする案、30日とする案など、少なくとも5つの関連法案が国会に提出されているとのこと。今後はこれらの詳細を整理し、政府と与党で協議を行ったうえで、法整備と予算への反映を進める方針だ。さらに、公聴会の開催などを通じて、世論を取り込みつつ議論を加速させる方針も示されている。

こうしたなか、現場の教員たちの声も注目されている。韓国の教員労働団体「教員労働組合連盟」が3月26~28日に実施した調査によれば、幼稚園から特別支援学校までの教員3682人のうち、約90%が「教室内へのCCTV設置に反対」と回答。その理由としては、「人権侵害の可能性がある(90.5%)」「教員・生徒・保護者間の対立が深まる恐れがある(89.3%)」などが挙げられている。

なお、政府与党はCCTV設置案とは別に、「疾患教員審議委員会」に関する規定を法律として制度化する案についても検討中だ。この制度案は、精神疾患などで職務遂行が困難と判断される教員に対し、休職や免職などの措置を法的に可能とするもので、教育現場における教員のメンタルヘルスや適性管理の一環として注目されている。

(記事提供=時事ジャーナル)

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