韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が、外国人労働者虐待映像に対して言及した。
李大統領は7月24日、外国人労働者が建設現場で荷物に縛られたままフォークリフトで吊り上げられる様子を映した動画について、「社会的弱者に対する野蛮な人権侵害を徹底的に厳罰に処する」と明言した。
李大統領は同日、自身のフェイスブックでその動画を共有し、「映像を見て、目を疑った」と述べた上で、上記のように強い姿勢を示した。
この映像は、全羅南道・羅州(チョルラナムド・ラジュ)市に位置する、あるレンガ工場で撮影されたもの。韓国人とみられる男性がスリランカ人労働者を荷物に縛り、フォークリフトで持ち上げて嘲笑する様子が映っており、ユーチューブなどで拡散された。
李大統領は、「世界的な文化強国であり、民主主義の模範国家で起きたとは到底信じがたい」とした上で、「マイノリティや社会的弱者に対する容認できない暴力であり、明白な人権侵害だ」と厳しく批判した。
さらに「力なき者、困窮した立場の人々に向けた社会の態度こそが、その国の品格を示す」として、「不安定な身分を悪用した人権侵害や労働搾取が起こらないよう、雇用労働部など関係省庁が積極的に対応していく」と強調した。
また、「かつて韓国人労働者たちも仕事を求めて海外のあちこちで困難を経験し、その努力があってこそ今の大韓民国がある」と述べたうえで、「生計のために異国の地へ向かった韓国国民が大切にされるべき存在であるように、移住労働者の基本的人権も守られなければならない」と訴えた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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