韓国警察がボイスフィッシングおよび麻薬組織犯罪などの撲滅のため、通報・情報提供者に対する補償金を最大5億ウォン(日本円=約5322万円)まで大幅に引き上げることがわかった。
警察庁国家捜査本部は7月22日、「ボイスフィッシング・麻薬など国民の平穏な生活を破壊する組織性犯罪を根絶するため、検挙補償金を大幅に引き上げることにした」と明らかにした。
ボイスフィッシングや麻薬のような組織性のある犯罪は、その特性上、組織全体を崩壊させるほどの捜査の手がかりを確保することが難しい。そのため、内部者の情報提供によって、組織のトップや総責任者など幹部クラスの身元が特定されるケースが多い。
これを受けて警察は、通報および情報提供の活性化を図るため、「犯人検挙などの功労者に対する補償に関する規定」(警察庁告示)を改正し、特別検挙補償金制度を新設した。
具体的には、ボイスフィッシング組織・総責任者に対しては従来の最大1億ウォン(約1064万円)から5億ウォンに、50kg以上押収された麻薬組織を検挙した場合には従来の最大2000万ウォン(約212万円)から5億ウォンにそれぞれ引き上げる。
警察庁は補償金の支給基準について、「事案の重大性、被害の深刻性、検挙された組織の規模および(検挙功労者の)寄与度などを考慮する方針」と説明した。
また、通報・情報提供者の二次被害を防ぐため、身元保護に万全を期す方針も明らかにした。韓国で通報・情報提供は112番通報や警察民願ポータルサイトを通じて行うことができる。
パク・ソンジュ国家捜査本部長は「警察の努力だけでは、日増しに組織化・非対面化・超国境化する組織性犯罪を清算することに限界がある」とし、「今回の特別検挙報奨金制度の導入により、国民の積極的な通報や情報提供を期待する」と述べた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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