日本人の身長が30年間伸びていないというデータが話題だ。
文部科学省の調査によると、2022年度の日本人男性の身長は170.8cmで、1994年度の調査から30年間横ばいだったものが、0.1cm低下していることが判明した。
平均身長低下の背景には、「出産方法の多様化」「出産日を決めて産むことが増えた」「お産が早くなっている」「体型を考慮した妊婦の食事量制限」など、複数の要因が絡み合っていると言われている。
バブル全盛時代、女性が男性を選ぶ条件の「3高」に入っていたこともあり、非常に重要な要素の一つとされていた身長だが、昨今は「身長よりも中身が重要」という意見も少なくない。
反面、「身長170cm未満は人権ない」発言で元プロゲーマーの女性が炎上したこともあるように、まだまだセンシティブな話題の一つであることは変わりないようだ。
一方、お隣の韓国は、こと身長に関して日本よりも重要視する傾向にある。特に男性に関しては、俳優やアイドルのほとんどが高身長だ。
旬の人気俳優をざっと並べてみても、パク・ソジュンが185㎝、パク・ボゴムが182cm、ソン・ガンが186cmといった具合に軒並み180cmを超えている。
アイドルも、チャ・ウヌ(ASTRO)が183cm、ミンギュ(SEVENTEEN)が187cm、ロウン(SF9)が190㎝、スビン(TOMORROW X TOGEETHER)が185cmと、こちらもハイタワーばかりだ。
彼らは人前に出る俳優、アイドルという職業の特性上、ビジュアルが重要視されるのは当然のことだろう。
だが、高身長化しているのは彼らのような極一部ではなく、韓国全体で底上げされており、それを裏付けるデータも存在する。
韓国の産業通商資源部国家技術標準院が2022年3月30日に行った「サイズコリア成果発表会」では、韓国人の体格に関する「第8次韓国人人体寸法調査」の調査結果が発表された。
ここで発表されたデータによると、韓国人男性の平均身長は172.5cmで、日本よりも高いという結果が出た。1979年に行われた第1回と比べて、韓国人は過去40年間で男性が6.4cm、女性が5.3cm高身長化しているという。
身長だけでなく、上半身と下半身の比率を示す脚長比率(股高/身長)も、全年齢層において2003年の第5次調査よりも増加し、いわゆる“脚長”体型になっている。男性は43.7%が45.3%に、女性は44.4%が45.8%に変化しているとの結果が出た。
高身長化、脚長化の理由としては、国民の平均的な所得水準が増加したことに加え、食生活が改善された影響と分析されている。また韓国はアメリカの影響も大きいことから、食生活の変化、多様化も一因と言えるだろう。
韓国では『外見至上主義』というウェブ漫画が大ヒットしたように、ビジュアルに対して日本よりもシビアだと言える。だが人にとって、より大切なのは外見よりも中身だということが前述の女性ゲーマーの一件でわかるはずだ。
(文=サーチコリアニュース編集部K)
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