韓国最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表が、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の“2回目の戒厳令”の可能性について言及した。
イ代表は12月6日、国会で記者団に対し、「私の直感でいえば、今夜から未明にかけて(ユン大統領が)また何かを起こすのではないかと心配している。特に今夜がとても危険だと思う」と述べた。
「今夜再び戒厳令を発令する可能性を言及しているのか」という質問には、「そのような懸念を抱いている」とし、「あの方(ユン大統領)がする行動には合理的な根拠がない」と答えた。
この日の午前中にユン大統領の「職務停止」の必要性に同意し、事実上、弾劾に賛成したと解釈されている与党「国民の力」ハン・ドンフン代表と会う予定だったのかという質問には、「要請はしたが、午後に再度連絡しようという返事があったと聞いている」と答えた。
さらに、「職務停止が必要だということが弾劾に賛成するという意味なのかどうか、あの方(ハン代表)の普段の言葉遣いから見るとまったく確信が持てないため、それについてこれ以上言及するのは難しい」と述べた。
イ・ジェミョン代表の発言だけでなく、複数の陸軍部隊が12月8日までに指揮官非常招集に備える指示を受けたことなどから、“2回目の戒厳令”に対する疑惑が高まっている。
例えば、軍人権センターが同日午前に記者会見を開き、「複数の部隊が上級部隊の指針に従い、中隊長以上の指揮官は12月8日まで指揮官非常招集がある可能性があるため、休暇を制限するとの指針を4日に受け取った」と主張し、「第2次非常戒厳の疑いがある状況だ」と主張している。
一方、韓国の国防部と合同参謀部はその疑惑を否定した。
国防部当局者はこの日の記者会見で「国防部レベルで軍事的な措置が下されたことはない」とし、「第2次戒厳については心配する必要はない」と述べた。
また、合同参謀本部の関係者も「第2次戒厳はない」と明言。その上で、現在の状況に関連した軍の態勢について「強化された態勢を維持している」と説明した。この関係者は、「部隊の移動時には合同参謀本部の承認を得て実施するよう指示しており、実際に大規模な部隊移動に関しては確認の上で承認している」と述べた。
再び浮上した戒厳令疑惑について、韓国のオンライン上では「国防部は否定しているが信用できない」「イ・ジェミョン代表も問題だ。扇動しすぎている」「誰の言葉を信じればいいのかわからない状況」といった反応が寄せられた。
なお、ユン大統領に対する弾劾訴追案について、共に民主党は12月7日19時に国会で投票を行う予定と報じられている。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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