「読んだことがない」が全体の8割…韓国初ノーベル文学賞作家の作品、特に保守層は「今後も読まない」

2024年10月20日 その他 #アンケート調査
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韓国初のノーベル文学賞を受賞した作家ハン・ガンへの世界的な関心が高まっているなかで、韓国人の8割は彼女の作品を読んだことがないことがわかった。

【写真】ハン・ガンのノーベル文学賞に怒り?まさかの反対デモ

韓国ギャラップが10月15日から17日にかけて、全国の18歳以上の成人1001人を対象に「ハン・ガンの小説を読んだことがあるか、今後読む意向があるか」に関する調査を行い、10月18日に結果を発表した。

それによると、「ハン・ガンの小説を読んだことがある」と答えた人は21%にとどまった。2016年に『菜食主義者』で「マン・ブッカー賞」を受賞し、海外にもその名を広めた作家でもあるが、彼女の作品を手に取ったのは5人に1人という結果だ。

ただ、「今後読む意向がある」という人は55%と過半数を超えている。

最もおすすめできる、または最も読みたい作品は『菜食主義者』(22%)が1位で、光州(クァンジュ)事件をテーマにした『少年が来る』(21%)が続いた。

ハン・ガンの小説『菜食主義者』
ハン・ガンの小説『菜食主義者』

4人に1人は「今後も読まない」

一方で、回答者の4人に1人にあたる24%は「読んだことがなく、今後も読む意向はない」と答えた。特にこの回答者には、保守層の割合が多かった。

「ハン・ガンの作品を読んだことがなく、今後も読む意向がない」と答えた人のうち、自身を保守層と答えた割合は32%であり、これは中道層(19%)、進歩層(11%)を大きく上回った。

彼女の作品は保守層の歴史観と合わないという意見もあるため、それが数字にも表れたといえそうだ。

ハン・ガンの小説を読んだ人の割合は、男性と比較して20代から50代の女性(20代女性31%、30代女性27%、40代女性34%、50代女性29%)が高かった。また、主観的な生活水準が高いほど(上・中層36%、下層9%)、読んだと答える割合が高かった。

他にも、ノーベル文学賞の受賞を「作家個人の栄誉と見るか、国家の栄誉と見るか」を問う項目では、「個人の栄誉」(31%)と「国家の栄誉」(30%)が拮抗し、「二つとも」(35%)が僅差で最も多かった。年齢が低いほど「個人の栄誉」(20代60%、30代48%、70代以上12%)と答える人が多い結果だ。

なお今回の調査は、移動通信3社が提供した無線電話の仮想番号を無作為に抽出し、電話調査員によるインタビュー形式で実施された。信頼水準は95%で、標本誤差は±3.1%ポイント、応答率は10.9%だった。

(文=サーチコリアニュース編集部O)

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