「過去9年間、日本に欺かれてきた」世界遺産と関連して日本が“約束”を守っていない?韓国で反発の声

2025年02月03日 国際 #歴史問題
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ユネスコ世界遺産に関する日本の誠意ない対応について、韓国側が反発の声を上げている。

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2015年に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」についてだ。

「明治日本の産業革命遺産」は、19世紀後半から20世紀初頭の日本において、産業化の移転が成功したことを示す一連の産業遺産群で、九州、山口県を中心に広範囲に広がる23の構成資産からなる。

その遺産群には、端島炭坑(軍艦島)など朝鮮人が強制労働させられた施設7カ所も含まれていた。

「明治日本の産業革命遺産」が登録される際、日本は朝鮮人の強制動員の歴史を十分に反映すると約束したものの、いまだにその約束を履行しないというのが韓国側の指摘だ。

「すでに予見されていたこと」

これについて2月3日、誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授が意見を述べた。

軍艦島
(写真=ソ・ギョンドク教授Facebook)軍艦島

ソ教授は自身のフェイスブックを通じて、「ユネスコ側が“全体の歴史を反映せよ”と是正を求めたが、1月31日にユネスコ世界遺産委員会が公開した日本の遺産関連の後続措置の報告書には(強制動員の歴史が)反映されていないことが明らかになった」と伝えた。

続けて「これはすでに予見されていたことだ。軍艦島の全体の歴史を伝えるために作られた産業遺産情報センター(軍艦島展示館)を、軍艦島から1000kmも離れた東京に建てた時点で予想されていたことだ」とし、「日本政府がこの施設について何かしら後ろめたい事情を抱えていることを端的に示している」と主張した。

また、「2つ目の問題点は、館内の展示物に対して写真や映像の撮影が一切許可されていないことだ。これは展示物が外部に流出し、歪められた状況が広く知られることを恐れた措置だと考えられる」と指摘した。

そして「最も重要な3つ目の問題点は、朝鮮人の強制動員、深刻な差別など、被害者たちが軍艦島で経験した惨憺たる歴史的事実についてまったく言及していない点」と取り上げ、「過去9年間、日本に欺かれてきた。したがって、これからは対日外交戦略を変える必要があるだろう」と強調した。

産業遺産情報センター
(写真=ソ・ギョンドク教授Facebook)産業遺産情報センター

ソ教授の指摘した問題については、韓国政府も遺憾の意を表している。今回の日本の追加措置に関する報告書について、韓国の外交部は声明を通じて「世界遺産委員会が繰り返し決定し、日本自らが約束した追加措置が誠実に履行されていないことに改めて遺憾を表する」と発表した。

韓国国内のオンライン上では「日本は本当に歴史について反省する気がない」「本当に誠意のない国だ」「こういった問題はすべて親日派のせい」といった批判的な反応が寄せられた。

日本の世界遺産をめぐる韓国との葛藤は、2024年7月に登録された「佐渡島の金山」をめぐる問題もあった。同年11月、韓国から強制動員された被害者の遺族が参加したなかで追悼式が行われる予定だったが、直前になって両国間で対立が生じ、追悼式の前日に韓国側がボイコットした。

複雑な歴史を持つ日韓両国であるだけに、今後も様々な場面で歴史問題が課題となる可能性が高い。

(文=サーチコリアニュース編集部O)

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