自身と宗教団体「新天地イエス教証拠幕屋聖殿」(新天地)との関連性を主張したユーチューバーを相手取って提起した損害賠償請求訴訟で、イ・ナギョン元国務総理が敗訴した。
2月15日、法曹界によると、ソウル中央地裁民事93単独(チェ・パラ判事)は、イ・ナギョン元国務総理が政治・時事系のYouTubeチャンネル「時事ゴンゴン」を運営するチョン氏を相手取り、5000万ウォン(約528万円)相当の損害賠償を求めた訴訟で、原告敗訴の判決を下した。
裁判部は、チョン氏が投稿した動画「イ・ナギョンが新天地!? 明白な証拠が出た」という内容のサムネイルについて、「YouTube動画は興味を引くタイトルを要約的につけ、動画の内容を事前に知らせるサムネイルを使用する」とし、「このようなメディアの特性と時代的な流れを考慮すると、YouTube動画のタイトルやサムネイルの内容に誤解の余地があったり、やや誇張された表現が含まれたりしていたとしても、動画全体の内容を総合的かつ客観的に把握し、それが事実の摘示に該当するかどうかを判断すべきである」と述べた。
続けて「放送全体を視聴すると、『原告が新天地と関連している可能性がある』という被告の意見や推測が放送の主な趣旨」とし、「全体の流れを見ると意見表明や疑惑提起の表現に該当する」と判断した。
チョン氏は2023年6月、「イ・ナギョンが新天地と手を組んだ確実な証拠をお見せします」というタイトルの動画を投稿した。
これに対し、イ・ナギョン元国務総理は、自身は新天地と何の関係もなく、新天地の信者でもないのに、チョン氏が無理やりこじつけた虚偽の事実を無責任に放送したとして、同年9月に損害賠償訴訟を提起し、名誉毀損の疑いでチョン氏を告訴した。
ソウル南部地検は2024年8月、チョン氏に対する刑事告訴について、「表現の仕方が意見や推測の形態であり、断定的な口調で具体的な事実関係を説明したわけではない」とし、「事実を摘示したものとは見なしがたく、また被疑事実を認める証拠も不足している」として、「嫌疑なし」の処分を下していた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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