韓国ウォンと日本円の為替レートが、銀行窓口での買入価格基準で3年ぶりに100円=1000ウォンを突破した。
韓国のハナ銀行の為替公示によると、3月10日15時半、銀行窓口などで優遇為替レートを適用せずに現金を購入する際のウォン・円為替レートが、100円=1001.30ウォンで取引を終えた。
ウォン・円為替レートが1000ウォンを超えたのは、2022年3月以来3年ぶりだ。
また、ソウル外国為替市場では、ウォン・円為替レートが3月11日13時時点で100円=991.34ウォンとなった。これは前日の終値984.04ウォンから7.3ウォン(0.74%)上昇したものだ。
急速に円高が進み、100円=850ウォンだった「超円安」状態は終息したとみられる。
その背景には、日本銀行が世界の中央銀行とは異なり金利引き上げを進めていることに加え、アメリカのトランプ大統領が「円安は不公正だ」と発言し続けていることがある。
さらに、トランプ発の「関税戦争」による安全資産への需要も、円の価値を押し上げたと見られている。ドルが関税戦争の影響で過度な変動性に晒されるなか、ヘッジ手段としての円の需要が高まっているとの見方だ。
実際、3月10日の東京外国為替市場では、円相場が一時、1ドル=147円台前半まで円高となった。
このまま円高が続けば、韓国人観光客の日本旅行の需要に影響が出ると見られている。
今年1月に日本を訪れた韓国人観光客は96万7100人(日本政府観光局)で、前年同月比12.8%増となり、単月として過去最多を記録した。韓国での日本旅行人気の背景には、「円安の影響」を指摘する専門家も多い。
円安を追い風に訪日観光が活発化していた韓国だが、円高への転換がこの流れにどう影響を及ぼすか、今後の動向が注目される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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