サッカー朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)代表は1月9日、アジアカップのグループリーグE組初戦でサウジアラビアと対戦し、0-4で敗れた。
昨年9月に35歳のキム・ヨンジュン監督が就任。2010年南アフリカ・ワールドカップにも出場した青年監督が指揮を執ることも注目を集めていたが、格上相手に番狂わせを起こすことはできなかった。
この結果は韓国メディアも報じている。
「北朝鮮、サウジに0-4惨敗…レベルが違かった」(『SPOTVNEWS』)
「“高いアジアの壁”北、サウジに0-4敗戦」(『ノーカットニュース』)
「サウジが北朝鮮で遊んだ」(『スポーツ朝鮮』)
といった具合だ。
特にイタリア・ペルージャでプレーするFWハン・グァンソンが44分にイエローカード累積で退場したことは大きく取り上げられている。
「“北朝鮮のC・ロナウド”ハン・グァンソン、酷かったアジアカップデビュー戦」とヘッドラインを置いたのは『デイリーアン』だ。
記事は、サウジアラビアに大敗したことでカタール戦(13日)、レバノン戦(18日)を控える北朝鮮が決勝トーナメント進出する可能性が狭まったとして、「客観的な戦力ではサウジの優勢が予想されていたものの北朝鮮にとっては痛い敗戦だ」と報道。
「とりわけ信頼を寄せられていたハン・グァンソンが前半も終わらない間に退場となったのは追撃の意思を削いだ。ハン・グァンソンはアジアカップに臨む北朝鮮代表の誇りだった」としている。
現在20歳のハン・グァンソンは、カリアリからペルージャにレンタル移籍中で、イタリアでは8得点4アシストを記録。
かつてユベントスが興味を示したと報じられたこともあった。
昨年3月のアジアカップ予選の香港戦でA代表デビューを果たした。
そんなハン・グァンソンが退場したことによって、北朝鮮代表も反撃に気力を失ってしまったというのが韓国メディアの見方だ。
『MKスポーツ』は、36分に続いて2枚目のイエローカードを提示された44分のファウルについて、「不必要で無謀なファウルだった。危ない場面でもなかったし、危ないエリアでもなかった」と指摘している。
内容面でも後味の悪い形で初戦を終えた北朝鮮代表。韓国メディアも関心を寄せているが、目標とする決勝トーナメント進出に向けチームを立て直すことができるか注目だ。
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