卓球のワールドツアー上位選手らが出場するグランドファイナルが12月13~16日に行われ、男子シングルスで15歳の張本智和が優勝。女子ダブルスを18歳ペアの伊藤美誠と早川ひなのコンビが制した。
中国勢と破り成し遂げた快挙が関心を集めているが、グランドファイナル開催国の韓国も日本勢に注目している。
例えばスポーツ紙『スポーツソウル』は、「急成長の日本卓球、中国の万里の長城を崩せるか」とヘッドラインを置いた。
記事は、日本が2012年ロンドン五輪の女子団体で初の銀メダルを獲得、2016年のリオ五輪では男子団体で銀メダルを獲得したことなどを振り返ったうえで、グランドファイナルの日本勢の結果を報道。
「世界の卓球界では日本の急成長が話題になっている」と伝えた。
また、中国出身の元卓球選手の両親を持つ張本については、「中国の遺伝子と日本の育成方式が合わさった例」と紹介。伊藤は「10歳で全日本選手権で勝利を挙げた“神童”だ」としている。
そして、いずれも若い選手であることに着目し、「彼らの技量は現在進行形と見るべき」として、「日本は東京五輪での史上初の金メダル獲得に向けて加速している」と報じた。
一方、「韓国卓球は“天才選手を輩出”した日本に学べ!」と題した特集を組んだのは、ニュース専門テレビ局『YTN』だ。
「韓国で開催されたグランドファイナルは、10代の転載選手たちのスピード卓球で中国のパワーとスピンを制圧したお隣・日本のお祭りとなった」と切り出した特集番組では、日本選手のプレー環境に注目。
伊藤にコーチやトレーナー3人が帯同した様子を映し、「代表チームの予算が2億円に上り、スター選手は高額なスポンサー契約を結んで中国人コーチまで付く日本卓球のシステムがあってこそ可能なオーダーメイド型のサポートだ」と伝えた。
何より目を引いたのは、日本卓球と韓国卓球の比較だ。
特集では、韓国卓球界を見ると女子は中国出身の帰化選手が大部分で、男子で活躍しているのはチャン・ウジンぐらいだとし、こう締めくくっている。
「約1年半後に控える東京五輪で韓国卓球が、これまで格下に見ていた日本の“付き添い役”になってしまわないか心配になる」
日本勢の活躍が韓国にとって羨ましく映ったのは間違いないようだ。
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