ヤクルト内野手の村上宗隆がシカゴ・ホワイトソックスと契約した。韓国でもソン・ソンムンのサンディエゴ・パドレス入団が発表され、今冬も日韓の選手がMLBに挑戦するニュースが続いている。
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両国の現在のメジャーリーガー数を比べると、日本が圧倒的に多い。特に2025年シーズンは二刀流の大谷翔平を筆頭に、山本由伸、佐々木朗希、菊池雄星、千賀滉大、松井祐樹、今永昇太など多くの日本人投手が各チームの主軸として活躍した。
だが一方で、「日本より韓国が際立って見える部分がある」とスポーツ紙『スポーツソウル』野球班のキム・ドンヨン記者は指摘する。それが、遊撃手と二塁手を指す“中央内野手”だという。
「鈴木誠也と吉田正尚は外野手であり、村上は三塁と一塁を主戦場としている。投手陣は層が厚いが、野手、とりわけ中央内野手は“全滅”に近いと言っていい。日本のトップクラスがアメリカへ渡った例はあるものの、現時点で成功例と言い切れる存在は見当たらない」
韓国人内野手がMLBで活躍した例として、キム記者がまず挙げたのはカン・ジョンホだ。飲酒運転などの不祥事で物議を醸した選手ではあったが、ピッツバーグ・パイレーツ時代には主力遊撃手として結果を残し、KBOから直接MLBに渡った初の韓国人野手として存在感を示した。
その流れを受け継いだのがキム・ハソン(アトランタ・ブレーブス)である。本職は遊撃手だが二塁と三塁も守れる万能型で、アジア人内野手として初のゴールドグラブ賞も受賞した。キム記者は「(キム・ハソンは)日本にまだいないタイプ」とし、「2割中盤の打率に20本塁打を見込めるパワーがある。2023年には38盗塁を記録したこともある」と強みを綴る。
キム・ヘソン(ロサンゼルス・ドジャース)は主力という立ち位置ではなかったものの、MLB1年目の今季は71試合に出場して打率0.280、3本塁打、17打点、13盗塁、OPS(出塁率+長打率)0.699を記録した。ポストシーズンも着実にエントリー入りを続け、ワールドシリーズ優勝も経験した。
ソン・ソンムンも三塁を主戦場に、二塁や遊撃など複数のポジションをこなせる内野手だ。マニー・マチャドやザンダー・ボガーツなどスター選手が揃うパドレス内野陣のバックアップとして、ユーティリティ性を評価されている。キム・ハソン、キム・ヘソンに続き、ソン・ソンムンも自身の価値をアピールできれば、KBO出身の“中央内野手”に対する評価はさらに上がるだろう。
「日本からは無数の選手がMLBに挑戦し、イチローはアメリカ野球殿堂入りを果たした。だが、“中央内野手”に限れば韓国が上回っている。日本には韓国を羨む人もいるだろう」と伝えたキム記者は、「韓国も日本を羨ましがっている」と強調。現在のMLBでKBO出身選手やアマチュア契約選手も含めた韓国人投手が一人もいない点、村上のような強打者がKBOでも人材不足な自国の現状を挙げた。
そして、「日本の方が韓国より野球のレベルが高いことは明確だ。MLBに進出する選手の人数が、それをハッキリと示している」と日韓の差を認めつつも、「それでも、韓国が優位を見せる分野が存在することもまた事実だ。(日韓が)お互いを見て“自分たちももっと良くなれたらいいのに”と、お互いの強みを羨む構図が生まれている。何とも不思議な光景だ」とまとめていた。
日本では巨人内野手の岡本和真も、ポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指している。新たに海を渡ったアジア人内野手たちが来季のMLBで存在感を示せるのか、注目したい。
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