「東洋のハワイ」の異名をもつリゾート地として有名な済州島(チェジュド)は、韓国で国内外問わずの有名な観光地だ。また、韓国内では手軽に行ける新婚旅行スポットとしても、人気が高い。
12月16日、済州島と済州観光公社が、「済州島新婚旅行客のニーズと満足度調査」の結果を発表した。調査は10月1~30日、新婚旅行予定者300人、経験者300人を対象にオンラインアンケート調査方式で行われた。
まず、新婚旅行地として済州を選定した理由について、予定者と経験者ともに「身近で海外旅行感が味わえる」(予定者36.3%、経験者34.3%)、「レクリエーションと癒しが好き」(32.0%、31.7%)、「新婚旅行に良い楽しみ街・観光地・コンテンツが多い」(29.3%、27.3%)と答えている。
済州新婚旅行期間を見ると、概ね5~7日間で、一般観光客の平均滞在日数4.17日(2020年基準)に比べてより長く滞在することがわかった。
経験者32.3%が「新婚旅行にふさわしい旅行動線」が必要だと答え、予定者(28.3%)より高く現れた。このように国内でのリゾート地としての地位を確保した済州島だけに、済州島に移住しようと考える人も少なくない。
実際、済州島の住民登録人口は10年前の2010年は57万7187人だったが、2020年12月時点で69万7578人に増加した。
しかし、こうした人口増加に関して、元からの住民すべてが好意的に見ているわけではない。
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済州島が発表した「2020年済州社会指標」によると、済州島民の人口流入に対して、2017年には「肯定的認識」が31.0%だったが、2019年24.2%、2020年26.9%と年々下降している。
一方「否定的認識」は、2017年45.6%、2019年40.9%、2020年34.1%となっており、いずれも「肯定的認識」より高い。否定的な認識は徐々に減少傾向にあるが、それでも以前として肯定的な認識より高いのだ。
人口流入に対して島の人が肯定的に認識する理由は、「経済成長」が44.4%で最も多く、次に「地域の持続的な成長基盤確保」(25.9%)、「多様な人的資源の拡充」(24.6%)などだった。
人口流入に対する否定的認識の理由は、「住宅および土地価格上昇」が36.0%で最も多く、続いて「居住環境毀損」(33.3%)、「済州共同体文化の変質および住民間葛藤誘発」(14.5%)の順だった。
やはり現地の声としては、「人が増えることでゴミが増えた」「リゾート開発ばかり進めた結果、自然が破壊されていく」など、人流が増えたことを危惧する声が大きい。
現在でこそ、世界有数のリゾート地として名をはせた済州島だが、韓国の前身である朝鮮王朝時代では、首都から遠く離れた離島のひとつとして、罪人の流刑地として敬遠された時代もある。
かつての流刑地として、今ではリゾート地として…済州島には様々な顔がある。一度、行ってみるのもいいだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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