今年2月、韓国では、ある交通事故がイシューとなった。
大きな注目が集まった理由は、彼女が事故後、被害者を救護せず、同乗していた愛犬を抱えて傍観していたためだ。
その人物の名はイェソン。2000年生まれの女性DJである。
事故が起きたのは今年2月3日の明朝。イェソンはソウルの繁華街、江南(カンナム)で飲酒運転をしていたところ、50代男性が乗るバイクと接触事故を起こした。だが事故後、イェソンは男性を助けず、同乗していた愛犬を抱えて傍観していたという目撃談が飛び出し、実際にその姿を収めた写真や動画が出回った。被害者は病院に搬送されたが、目を覚ますことはなかった。
現行犯逮捕されたイェソンの血中アルコール濃度は、免許取り消し水準である0.08%をゆうに超えていたという。
事故後、被害者が男手一つで幼い子どもを育てていたことが判明したことで、世間には切なさとイェソンに対する敵意が高まることに。また、拘束された後、あるメディアを通じて、自身も幼い頃に父と“死別”したと明かしたのだが、母親が死別ではなく離婚が正しいと暴露。大衆の怒りに火を注いでしまったわけだ。
捜査の結果、イェソンが起こした事故は一つではないことも判明している。死亡事故の前に反対車線の車とぶつかっており、その後の逃走過程でバイクに衝突していたのだ。
そんなイェソンの裁判が今月11日、ソウル中央地裁で行われた。危険運転致死、逃走致傷、事故後の未措置、飲酒運転などの容疑で、検察は懲役15年を求刑。理由として、「被告人は泥酔状態で2度の交通事故を起こし、死亡事故まで起こした」とし、韓国全土の約1500人から“厳罰”嘆願書が届いたと説明。また、イェソンの反省文は減刑してもらうためだと主張した。
一方、イェソンの弁護人は「被告人は公訴事実を全て認め深く反省した。2度目の事故は合意書を出し、1度目の事故は500万ウォン(約50万円)を供託した」として善処を訴えた。
ただ、続く訴えが物議を醸した。「被告人は芸能の分野に天才的な才能を備え、中国、タイ、台湾などでの海外公演で“国威宣揚”(国家の意向を示すこと)をし、ソウル鍾路(チョンノ)警察署の広報大使でもあった」というものだった。
この発言を受け、ネット上では「絶対に減刑しないでほしい。むしろより重い罰を与えてほしい」「こんなことをしておいて善処なんて…」「飲酒運転をあまりにも軽く考えている」「父親が亡くなったと嘘までついておいて」など、批判の声が続々と上がった。
イェソンの判決は来る7月9日の裁判で言い渡される予定だ。荒唐無稽な訴えもあったなか、どのような判決が下されるのか、多くの韓国国民が注目している。
(文=サーチコリアニュース編集部K)
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