衣食住は生活において不可欠であり、衣服は身を守り、食事は栄養を供給し、住居は安らぎと安全を提供する。
そんな人が生活する上で大事な要素のひとつでありながら、「住」に関わる建設業の人手不足が深刻だ。
少子高齢化による若年労働力の減少や熟年労働者の引退は、工事の遅延やコスト増を招いている。実際、国土交通省が公開しているデータによれば、建設業の労働者の平均年齢は年々上昇しており、55歳以上の労働者の割合も増加している。
やはり厳しい肉体労働に始まり、長期拘束や危険作業のイメージが強く、若年層の新規参入が伸び悩む結果となっている。
こうした建設業の人手不足は日本だけの問題ではなく、お隣・韓国でも深刻な問題となっている。
10月16日、韓国統計庁が発表した「9月の雇用動向」によると、9月の満15歳以上の就業者は2884万2000人で、2023年同月より14万4000人増加した。
就業者数自体は増えているわけだが、産業別に見たとき、建設業の就業者は同期間で10万人減少。過去最大に建設業の就業者が減ったこともわかった。
こうした流れに韓国内では「外国人労働者を使えばいいと思って、待遇を改善しないから」「韓国内のはずなのに、外国人に仕事を奪われている」「最近の若者がキツい仕事をしたいと思うはずがない」など、多くの意見があがった。
効率を重視する最近の若者にとって、キツく長時間労働になりがちな建設業を目指そうと思う気持ちが起きないのもわかる。しかし、ベテランから技術を継承していかなければ、業界は廃れる一方だ。
若者の建設業離れへの対策は日韓両国で急務だ。
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