日本統治時代の強制徴用被害者であるイ・チュンシクさん(104歳)が「第三者弁済」方式の賠償金を受け取った。
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10月30日、イ・チュンシクさんは「日帝強制動員被害者支援財団」から最高裁判所の徴用被害に関する損害賠償勝訴判決に基づく賠償金と遅延利息を受け取った。
これで、2018年に最高裁判所判決で勝訴した生存している被害者の全員(3人)が、ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権が2023年3月に強制徴用をめぐる日韓対立の解決策として提案した「第三者弁済」方式を受け入れたことになる。
イ・チュンシクさんは1940年代、日本製鉄の日本製鉄所に強制動員され、劣悪な環境で労働を強いられた。しかし日本の敗戦後、賃金を受け取ることなく帰国した。
韓国の最高裁判所は2018年10月、日本製鉄や三菱重工業などの強制徴用を行った日本企業に対し、損害賠償責任を負わせる判決を下したが、日本企業はこれを認めていない。
これに対して韓国政府は2023年3月、日本企業が支払うべき賠償金を財団が募金した資金で代わりに支払う「第三者弁済」方式を解決策として発表。財団の資金は、1965年の日韓請求権協定によって恩恵を受けた企業の一つであるポスコが寄付した40億ウォン(約4億4000万円)などを基にしている。
2018年10月・11月の最高裁判決で勝訴した原告15人中、11人が「第三者弁済」方式での賠償を受け入れたが、最近まで生存被害者であるイ・チュンシクさんとヤン・グムドク(95)さんがこの方式に反対し、賠償金を拒否してきた。
しかし10月23日にヤン・グムドクさんが、今回イ・チュンシクさんが賠償金を受け取ったことで、15人中13人が「第三者弁済」方式を受け入れた。
ただ残りの2人、故チェン・チャンヒさんと故パク・ヘオクさんの遺族は、いまだに「第三者弁済」方式の賠償金を受け入れていない。
なお、2023年末から今年初めまで、最高裁で追加で勝訴した強制徴用被害者52人に対しては、財源不足で賠償金の支払いが行われていない。さらに、現在も類似した賠償訴訟が数十件、進行中とされている。
元徴用工問題が解決に向かっていくのか、もう少し見守る必要がありそうだ。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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