旧正月(旧暦1月1日)を祝う文化を持つ韓国では、その前後に大型連休が設けられる。
今年は旧正月が1月29日で、もともと前後の日(1月28日と1月30日)が休日だが、今年は27日も臨時公休日に指定されたため、25日の土曜日から6連休となる。さらに金曜日の31日に有休が取れれば、9連休まで可能だ。
そんな大型連休を利用して、整形手術が急増しているという。
500人余りが集まるカカオトークのオープンチャットでは「(有名病院は)旧正月が終わるまで予約でいっぱいだ」といった情報が共有されている。実際、ソウル江南(カンナム)の人気整形外科「ID病院」は、旧正月の連休を控えて整形手術の急増に対応するため、患者の安全を確保するために全社的な支援を開始するという。
韓国では、大型連休を利用して整形手術を受けることはもはや珍しいことではない。
普段から整形を考えていたが、まとまった休みが取れないからできなかったという社会人にとって、大型連休は手術を受けられる絶好のチャンスだろう。連休初日に手術を受けてゆっくり回復を待てば、連休明けには何もなかったように出勤できるのだ。
事実、連休中に整形外科・皮膚科病院の売り上げが増加するというデータもある。直近の大型連休といえる、昨年の秋夕(チュソク、旧暦8月15日)の数字を見てみよう。
KB国民カードのデータ事業グループが2024年の主要連休期間における病院診療科別の日平均売上を分析した結果によると、昨年の秋夕連休1週間前の整形外科・皮膚科の日平均売上は、連休の5~6週間前と比較して36%増加したことがわかった。
これは、秋夕連休の1週間前から手術や施術後の回復時間を考慮した医療消費が増えたことで、売上が増加したと分析されている。2024年の秋夕連休は9月14日から18日までの5日間続いた。
特に診療科別では、整形外科の日平均売上の増加幅が最も大きかった。整形外科は秋夕連休の1週間前の日平均売上が55%増加し、病院診療科のなかで最も大きな増加を記録している。秋夕連休の1週間前の病院全体の売上が約7%増だったことと比較すると、顕著な増加幅だ。
この傾向は旧正月の連休でも同じで、昨年は1週間前の日平均売上が連休の5~6週間前と比較して27%増加したそうだ。
長期休暇の過ごし方は時代とともに変化している。韓国の大型連休が整形手術を受ける絶好の機会として注目される背景には、医療技術の発展や価値観の多様化があるのだろう。現代人の賢い休暇活用法として、こうした現象は今後も続くかもしれない。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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