初めて「非同意強姦罪」に関連する法案が発議される韓国…賛否が大きく分かれているワケ

2025年03月04日 社会 #時事ジャーナル
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韓国社会に「非同意強姦罪」法案が定着することは可能なのか。

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野党「進歩党」のチョン・ヘギョン議員がこの法案を発議する予定であると明らかにし、関連する議論が本格的に立法段階に入った。

これまで非同意強姦罪についての社会的議論は続いてきたが、実際に法案として発議されるのは今回が初めてだ。今回の法案は、強姦罪の成立要件を従来の「暴行・脅迫」中心から「同意の有無」へと転換することを主な内容としている。

賛否が分かれている理由

3月4日、『時事ジャーナル』の取材を総合すると、現行刑法第297条に規定された強姦罪は、「暴行または脅迫」を手段として相手の抵抗を抑圧した状態で行われた性行為を犯罪と定義している。そのため、被害者自身がどれほど激しく抵抗したかを証明しなければならない問題が存在していた。

一方、非同意強姦罪は、相手が明示的または黙示的に同意していない性行為を強姦と見なす方式だ。欧州の10カ国以上やカナダ、オーストラリア、アメリカの一部の州では、すでにこの概念に基づいた非同意強姦罪を導入しており、性的自己決定権をより積極的に保護する法律として評価されている。

非同意強姦罪は、従来の強姦罪の「暴行・脅迫」要件を不要とし、被害者の立証負担を軽減できる点で意義があると評価されている。現行の法制度では、被害者が身体的抵抗をしなかった場合や、心理的な萎縮により明確な拒否の意思を示せなかった場合、加害者の処罰が困難となる問題があった。

裁判
(写真=Pexels)

しかし、非同意強姦罪の導入については、法曹界内外で賛否が分かれている。

賛成派は、性犯罪被害者の保護を強化する必要性を強調し、現行の強姦罪が現実を十分に反映できていないと指摘する。

弁護士のイ・ウンウィ氏は「現在の強姦罪の法理では、被害者が強く抵抗したことを証明しなければならないが、これは現実的に困難な場合が多い。非同意強姦罪が導入されれば、被害者の立証負担が軽減され、より実質的な保護が可能になる」と述べた。

性犯罪事件を多く担当してきたA弁護士も「非同意強姦罪は同意の有無を中心に判断するため、被害者が受ける二次被害の軽減にも寄与できる」と強調した。

一方で、一部の法曹関係者は、非同意強姦罪の導入により、法適用上の問題が発生する可能性があると指摘する。

検察出身のB弁護士は「非同意の有無をどのように立証するのかが最大の争点となるだろう」と述べ、「相手が性行為に同意しなかったことを客観的に証明するのが難しい状況で、当事者の証言だけで有罪が認められると、刑事司法制度に混乱を招く可能性がある」と懸念を示した。

また、誣告罪(虚偽の事実を申告する罪)についても問題視する意見がある。

弁護士のアン・ヨンリム氏は「非同意の有無をめぐる論争が激化すれば、誣告による冤罪被害が増加する可能性がある」とし、「虚偽告訴を防ぐための具体的な対策が整備されないまま法制化を進めるのは時期尚早だ」と指摘した。

欧米ではすでに「非同意=強姦」と規定

非同意強姦罪に類似した法案を導入した国々では、すでに立法化が成功している。

スウェーデンは2018年に同意を基準とする強姦罪を導入。イギリスやドイツも、同意の有無を性犯罪の判断基準としており、被害者が抵抗したかどうかは判断要素とされていない。

アメリカでは州ごとに法制度が異なるが、カリフォルニア州やニューヨーク州では、性行為の際に明確な同意がない場合、強姦と見なす法律が施行されている。

こうした事例を考慮すると、非同意強姦罪を導入する際に明確な法的基準を設ければ、適用時の混乱を減らすことが可能だと専門家らは見ている。特に法曹界では、立法反対派が懸念する誣告の被害を軽減する対策を併せて検討すれば、韓国でもこの法案を成功裏に定着させることができるとの見解が示されている。

性犯罪事件における客観的証拠の確保を強化する方法が、解決策のひとつとして挙げられている。刑事事件専門のキム・テリョン弁護士は「映像、録音、デジタル記録を活用し、当事者の証言だけに依存するのではなく、より客観的な証拠を確保するための手続きを整備する必要がある」と述べた。

また、誣告罪の処罰基準を明確化することも重要だと指摘されている。

現行の刑法第156条の誣告罪規定では、「虚偽の犯罪事実を申告した場合に処罰する」としているが、性犯罪事件においては無告罪の適用基準が曖昧だとされている。そのため、性犯罪の誣告に関する特別規定を設け、虚偽告訴を厳格に取り締まる方法が検討されるべきだという意見もある。

刑事事件専門のムン・ゴンイル弁護士は「軍人、教師などの公務員は性犯罪に関与すると即座に職位が剥奪される。そのため虚偽告訴による冤罪被害を防ぐためにも、法案の問題点を十分に補完した上で立法化するのが安全だ」と述べた。

(記事提供=時事ジャーナル)

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