「一生刑務所で朽ち果てろ!」家族で“80億円超え不動産詐欺”に被害者は叫んだ 主犯に懲役15年の一大事件簿

2025年06月26日 社会 #時事ジャーナル
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無資本ギャップ投資で約760億ウォン(日本円=約81億円)台のチョンセ詐欺(保証金制度を悪用した韓国の不動産詐欺)を働いた、いわゆる「水原一家チョンセ詐欺」事件の主犯が、控訴審でも法定上限の刑を言い渡された。

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6月25日、法曹界によると、水原(スウォン)地裁・刑事控訴5-3部(パク・シニョン、キム・ヘンスン、イ・ジョンロク部長判事)は、詐欺などの容疑で起訴された60代男性チョン氏に対し、1審と同様に懲役15年を宣告した。これは詐欺罪における法定最高刑に当たる。

また、チョン氏の妻で共犯の50代女性A氏に1審と同様に懲役6年、チョン氏の息子で不動産鑑定士のB氏に懲役4年がそれぞれ言い渡された。

チョン氏夫妻は2021年から2023年9月まで、一家および賃貸法人の名義を用いて、水原市一帯の住宅約800世帯をいわゆる「無資本ギャップ投資」の手口で取得し、入居者500人余りからチョンセ保証金約760億ウォンを騙し取った疑いが持たれている。

不動産鑑定士の息子B氏は父の依頼により、相場より高い価格で賃貸建物の鑑定を行い、チョンセ詐欺に加担した疑いがある。

写真はイメージ
(写真=サーチコリアニュース)

これに対し、控訴審の裁判部は主犯チョン氏の罪質について「被告の犯行で500人を超える被害者が760億ウォン以上の経済的損害を被った。このようなチョンセ詐欺は人々の生活の安定を揺るがす犯行だ」とし、「大部分の被害が回復されておらず、被告はゲームアイテム購入費として非常に多くの金を浪費した。事業が困難になり始めた2022年下半期からは法人カードで多額の支出を行うなど、財産の隠匿を試みたものと見られる」と判示した。

控訴審裁判部は、1審で無罪とされたチョン親子の鑑定評価法違反の容疑について有罪、息子B氏の一部の詐欺容疑については無罪と判断した。

裁判部はB氏に対し、「『父が全般的な資金管理を担っていた』とはいえ、2023年4月以降、賃貸事業のリスクを認識していたにもかかわらず、事業を整理しようとする努力を一切行わなかった」とし、「父の頼みに応じて不動産鑑定士としての倫理を破り、建物を高額で評価額し、保証保険に加入するようにした」と厳しく非難した。

この日の判決言い渡しが終わると、傍聴席にいた被害者10人余りのうち1人の男性が、チョン氏一家に向かって「一生刑務所で朽ち果てろ!」と叫び、裁判所の係員に制止される一幕もあった。

なお、警察は最近、チョン氏一家が事故物件を無断で再賃貸しているという内容の告訴状を多数受け付け、捜査を進めている。

チョンセ保証金を取り戻せなかった被害者たちが、占有権の維持を目的に荷物を残したまま家を空けていたところ、チョン氏の代理人と見られる人物が被害者の同意なく無断で新たな入居者を迎え入れたというのが、告訴内容の骨子だと伝えられている。

(記事提供=時事ジャーナル)

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