「ルームサロン接待疑惑」が浮上しているチ・グィヨン部長判事に対する、最高裁傘下の倫理監察官室による調査結果がいまだに公表されていない。
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一部の市民団体は、「ルームサロンの写真が出回ってからかなり経つのに、今なお内乱事件の裁判を担当していることが理解できない」とし、職務からの排除を求めている。
これに対し、裁判所行政処は伝えられる内容はないとの立場を示した。
8月6日、韓国の法曹界によると、内乱事件を担当しているチ・グィヨン部長判事に対し、裁判所側からの特別な措置は現在のところ取られていない。ルームサロンでの接待疑惑が浮上した後、裁判所行政処の倫理監察官室は「具体的な事実関係を確認する」として調査に着手していた。
これを受け、一部の市民団体は、チ・グィヨン部長判事の懲戒を求める請願を提出した。7月29日、市民団体「司法正義を正す市民行動」は、職権乱用・収賄・不正請託防止法違反の疑いで、チ・グィヨン部長判事を司法懲戒委員会に送致してほしいとする内容の市民請願書約2万通を最高裁に提出した。
同市民団体は、「チ・グィヨン部長判事は江南(カンナム)の高級ルームサロンで複数回にわたって接待を受け、裁判官としての良心を裏切った」「サムギョプサルに焼酎などとごまかし、写真だけ撮ったと主張して国民全体を愚弄する嘘をつき、現職裁判官としての品位と裁判所の威信の両方を損なった」と非難した。
これに先立ち、今年5月14日、「共に民主党」のキム・ヨンミン議員は、チ・グィヨン部長判事が接待を受けたという疑惑を、チョ・ヒデ最高裁長官らが出席した「司法部の大統領選介入疑惑の真相究明公聴会」で指摘した。
当時、キム・ヨンミン議員は、チ・グィヨン部長判事が高級ルームサロンで複数回にわたり職務関連者から接待を受けたという、具体的かつ信憑性のある情報と写真を入手したとして、最高裁に監察を要請した。
この疑惑が提起された2日後の5月16日、最高裁側はチ・グィヨン部長判事に関する疑惑について、倫理監察官室で確認中であると発表したが、現在までに調査の進捗や結果についての情報は明らかにされていない。
これについて同日、裁判所行政処は「倫理監察官室は裁判所行政処とも分離された独立した監察機関であり、現在進行中の内部監察について、独立機関として公にできることはないというのが倫理監察官室の立場だ」と説明した。
なお、チ・グィヨン部長判事は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の内乱首謀疑惑事件の第4回公判が行われた5月19日、開廷前にルームサロン接待疑惑を否定し、自身の立場を明らかにしていた。
当時、チ・グィヨン部長判事は、「(ルームサロン接待の)疑惑として出ている内容は事実ではない。そのような場所に行って接待を受けようと考えたこともない」とし、「何よりも、今はそういう時代ではない」と釈明していた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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