韓国の現役軍人が、休暇中に起こした凶悪事件で重刑を言い渡された。
8月21日、韓国法曹界によると、大田(テジョン)地方法院第11刑事部(パク・ウグン部長判事)は性暴力処罰法違反(強姦未遂など)の罪で起訴された20代の男性Aに対し、懲役20年を宣告した。
あわせて10年間の身元情報公開、10年間の児童・青少年・障害者関連機関への就業制限、さらに20年間の位置追跡電子装置(電子足輪)装着も命じられた。
Aは今年1月8日、大田市中区の商業ビルにある女性用トイレに侵入。若い女性Bを刃物で刺し、性的暴行を試みた罪に問われている。この犯行によりBは身体的な傷害だけでなく、職場生活が困難になるほどの深刻なトラウマを抱えることになった。
裁判所はAの公訴事実をすべて有罪と認定。被告側が「被害者の供述は信用できない」と主張したのに対し、裁判部は「被害者は捜査機関と法廷で一貫して具体的に供述している」として退けた。
さらに「犯行に使った凶器は他人に危害を加える目的で購入され、事件直前にトイレ付近をうろついたあと、若い女性を追って侵入し攻撃した」と指摘し、強姦および殺意の存在を認めた。
弁護側が主張した「心神耗弱状態での犯行」についても認めなかった。裁判部は「精神鑑定の結果、回避性パーソナリティ障害や軍務への否定的感情は見られたが、心神耗弱状態にあったとは言えない」とし、「被害者が深刻なトラウマに苦しんでいるにもかかわらず、被告が犯行を否認し責任を回避している点、さらに被害者が厳罰を求めている点などを量刑に考慮した」と判示した。
(記事提供=時事ジャーナル)
前へ
次へ