韓国企業の否定的な景気の見通しが3年連続で続いている。
2025年第1四半期(1~3月)の景気見通しは、2009年以降で最も暗い状況となった。
2月20日、韓国経済人協会が売上高基準で上位600社を対象に3月の企業景気実査指数(BSI)の見通しを調査した結果、90.8となったことがわかった。
2025年第1四半期のBSI見通しは87.5で、世界金融危機当時の2009年第1四半期(64.7)以来、最低値を記録している。
BSIは基準値100を上回ると前月比で景気見通しが肯定的、100を下回ると否定的であることを意味する。BSI見通しは2022年4月(99.1)に100を下回って以来、36カ月連続で基準値を下回っている。
3月のBSIの展望値は、製造業が95.1、非製造業が86.3を記録した。特に、非製造業では、情報通信(66.7)、電気・ガス・水道(70.6)、運輸・倉庫(73.9)などの業種で業況悪化が予想されている。建設業(81.0)は2年6カ月連続で基準値を下回っている。
製造業では、アメリカのドナルド・トランプ政権による関税が予想される金属・金属加工製品(89.7)、自動車・その他輸送機器(88.2)において、否定的な心理が優勢となった。特に、鉄鋼を含む金属・金属加工製品は、2024年6月から10カ月連続で基準値を下回っている。
また、繊維・衣服・革・靴(73.3)、飲食料・たばこ(94.7)、石油精製・化学(96.3)も基準値の100を下回った。木材・家具・紙は100にとどまっているが、肯定的とは言い難い。
一方で、半導体装置を含む一般・精密機械装置(110.5)、半導体を含む電子・通信機器(105.6)、非金属素材・製品(108.3)の景気見通しは肯定的だった。
調査部門別のBSI見通しを見ても、投資(90.0)、雇用(93.3)、資金状況(93.6)、採算性(93.6)、内需(94.2)、輸出(95.8)とすべての部門でBSIが否定的な結果となった。
在庫(101.9)は100を上回っているが、これは過剰を意味し、否定的と解釈される。
韓経協経済産業本部長のイ・サンホ氏は「消費・投資の低迷が長期化するなか、物価不安と対外不確実性の高まりで、内需・輸出の二重苦が懸念される」と述べ、「臨時投資税額控除の対象範囲の拡大などで国内投資を促進し、関税などの通商リスクを減らすため、官民共同の協力体制を緊密に構築する必要がある」と強調した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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