北朝鮮の経済特別区「開城（ケソン）工業団地」に電力を供給するために韓国が建設した送電塔を、北朝鮮が撤去しようとしている様子が確認された。
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これは、北朝鮮が「南北は敵対的な交戦国」と宣言したことで、南北の接続を断ち切ろうとする動きの一環と見られる。
韓国軍は11月26日、北朝鮮軍数人が24日から京義線周辺の送電塔に登り、一部の送電線を切断している姿が識別されたと発表した。軍関係者は「（南側と接続されていた）北朝鮮側の最初の送電塔で線を切り、切断された線は送電塔の下に積み上げていた」と伝えた。
この送電塔は鉄塔の形態で、北朝鮮が10月15日に爆破した軍事境界線（MDL）の北側地点から開城工業団地に至る京義線道路沿いに数百メートル間隔で設置されている。南側の文山（ムンサン）から北朝鮮の平和変電所に至る送電区間には、計48基の鉄塔があり、そのうち北朝鮮側には15基がある。
韓国電力が建設したこれらの送電設備は2006年12月に南北間で接続され、開城工業団地に電力を供給する役割を果たしていた。
しかし2016年1月の北朝鮮による4回目の核実験により、同年2月から電力供給が中断。その後、一部供給が再開されたものの、2020年6月に北朝鮮が一方的に開城工業団地の南北共同連絡事務所を爆破したのを契機に電力供給が行われなくなった。
韓国軍は、北朝鮮が送電塔まで撤去に乗り出すかどうかを引き続き注視する方針だ。
これに先立ち、北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は今年1月、「南北関係はもはや同族関係、同質関係ではなく、敵対する二つの国家関係、戦争中にある二つの交戦国関係である」と発言していた。
それ以降、北朝鮮は3月に京義線・東海線道路の街灯撤去、5月には京義線・東海線鉄道の枕木撤去、10月には京義線・東海線道路の爆破を次々と実行した。
（記事提供＝時事ジャーナル）
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