スポーツ日韓対決を語るとき、見落としがちになるのが在日コリアンの存在だ。日本で生まれ育った在日コリアンが両国のスポーツ界に大きな影響をもたらしている。
例えば戦後の日本に彗星のごとく登場したプロレスラーの力道山。巨漢の欧米人プロレスラーをなぎ倒すその強さに日本国民は英雄と沸きあがり、「日本プロレス界の父」「天皇の次に有名言われた男」と呼んだ。そんな力道山の出身地は実は現在の北朝鮮であり、本名は金信洛(キム・シンラク)だった。
日本に空手を広めた極真空手の創始者・大山倍達も在日だ。日本では漫画『空手バカ一代』の主人公として知られ、韓国でも『風のファイター』としてその人生が映画化されたが、彼も在日だった。
そして、日本のプロ野球で通算3085安打の記録を達成した強打者・張本勲と400勝を記録した金田正一。日本プロ野球界で、今も伝説の名選手として尊敬を集めるふたりも、在日コリアンだった。