プレミア好きな韓国ファンも高く評価!! 「岡崎慎司は“アジアのテベス”だ!!」

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日本同様に海外リーグへの人気と関心が高い韓国。特にプレミアリーグの人気は絶大だ。

2005年にパク・チソンがマンチェスター・ユナイテッドに移籍したことを機に、韓国ではイ・ヨンピョ(トッテナム)、ソル・ギヒョン(レディング)、イ・ドングッ(ミドルスブラ)、キム・ドゥヒョン、(WBA)、チョ・ウォンヒ(ウィガン)、パク・チュヨン(アーセナル)、チ・ドンウォン(サンダーランド)、ユン・ソギョン(QPR)、キム・ボギョン(ウィガン)らがイングランドに挑戦し、現在もキ・ソンヨン(スウォンジー)、イ・チョンヨン(クリスタル・パレス)らがプレミアリーグでプレーしている。

プレミア人気が根強い韓国

そんなプレミアリーグに“次世代エース”ソン・フンミン(トッテナム)が進出したこともあって、韓国のプレミア人気はさらに盛り上がっている。

岡崎慎司(写真提供=FA PHOTOS)

韓国は9月26日から29日まで年に一度の大型連休である“秋夕(チュソク)”シーズンにあったが、26日に行なわれたトッテナム対マンチェスター・シティの一戦はケーブルテレビ局『SBSスポーツ』での生中継だったにもかかわらず、3.17%の視聴率を記録した。「スーパーマッチ」「韓国版クラシコ」と呼ばれるKリーグのFCソウル対水原三星の試合(9月19日)が国営放送KBSでの生中継でも1.7%だったことを踏まえると、韓国でのプレミア人気がかなり高いことがわかるだろう。

そんな韓国のメディアやファンたちは、今季からレスターに移籍した岡崎慎司をどう見ているのか。

6月に移籍が発表された当時は、「岡崎慎司、レスター行き」と各メディアが一斉に報じた。マインツでク・ジャチョル、パク・チュホとチームメイトだった岡崎は韓国のファンたちの間でも広く知れられており、「ついにEPLに行くのか。活動量もよく本当に一生懸命プレーし、勝負根性がある選手」「日本の選手の中でも好きな選手」とツイートするファンも多かった。サッカー専門メディア『FOOTBALLIST』などは、「短所ない岡崎、英国でも通じるはずだ」というコラムも掲載されたほど。

その中で記事はこう評価していた。

「岡崎は目立った長所を探すことが難しい。爆発的なスピードがあったりシュート力が優れているわけではない。技術も身体条件にも恵まれているわけではない。だが、短所を探すことも難しい。もっとも目立つ長所は活動量と決定力だ。最前線から2列目の左右サイドまで幅広く動き、チャンスを簡単に逃さない。(中略)今までEPLは日本人アタッカーの墓場だった。古くは稲本潤一、最近では香川真司がEPL適応に失敗した。稲本はトップクラスではなく、香川は身体条件とテンポを克服することができなかった。しかし、岡崎は違う」

「まさに“アジアのテベス”だ」

目を引いたのはこの記事にぶら下がっていたいくつかのコメントだ。日本への対抗感情から一部には「ソン・フンミンのほうが上」などの感情的なコメントもあったが、こんな書き込みが多かったのだ。

「日本の選手だが脱アジア選手であることは明らか。ブンデスでもトップレベルのアタッカーだった」
「極東アジア出身のストライカーたちが現実的なロールモデルにすべき選手」
「いろいろと総合すると、“アジアのテベス”という表現が似合う」
 
それだけ岡崎が韓国でも評価されていると判断してもいいだろう。

ただ、開幕から6試合を終えた9月22日、「EPL序盤成績、最高の補強は誰?」と題した記事を掲載した総合メディア『OhmyNews』は、こう評している。

「マインツでも活躍した岡崎はEPL進出後1得点。試合に出場はしているが、もう少し印象的な姿とゴールを見せる必要があるだろう」

ちなみにソン・フンミンもリーグ戦ではまだ1得点。年齢やプレースタイルは異なるが、ブンデスリーガ時代から得点記録が何かと比較されてきたふたりだけに、今後シーズンが深まっていけば、ますます比較される頻度が増えていくことだろう。プレミアを注視する韓国のメディアとファンは岡崎をどう評価していくのか。注目していきたい。

(文=慎 武宏)
※『サッカーダイジェストWEB』2015年9月29日掲載

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